内閣府が2026年10月30日に公表した「国民生活に関する世論調査」の速報によると、家庭の生活が昨年の今ごろと比べて「低下している」と答えた人は31.6%でした。「向上している」は5.4%にとどまります。
政府に力を入れてほしいことでは「物価対策」が72.5%で最も多くなりました。ただし、今回の数字は10月2日までに届いた調査票で集計した速報値で、確報で修正される可能性があります。
本記事では、生活の実感と政府への要望を確認し、食生活などの満足度の変化を整理したうえで、これからの家計で何に力を入れたいと考える人が多いのかを見ていきます。
1. 生活が「低下している」は31.6%、「向上している」は5.4%
まずは、昨年と比べて生活がどう変わったと感じているかを確認します。
1.1 全国の18歳以上5000人に郵送で聞いた調査
国民生活に関する世論調査は、1957年度から原則として毎年度行われている調査で、今回が69回目です。全国の18歳以上の日本国籍を持つ5000人を対象に、2026年9月3日から10月11日まで郵送で行われ、2719人(回収率54.4%)が回答しました。
「あなたのご家庭の生活は、昨年の今頃と比べてどうでしょうか」という問いに、「同じようなもの」と答えた人が62.6%で最も多く、「低下している」が31.6%、「向上している」が5.4%でした。
1.2 「低下している」は前回の34.8%から3.2ポイント下がった
「低下している」の割合は、2021年9月調査では25.9%でした。その後、2022年10月調査は32.6%、2023年11月調査は35.9%、2024年8月調査は33.0%、2025年8月調査は34.8%と、30%台が続いています。
今回の31.6%は前回より3.2ポイント低い数字です。それでも、生活が低下したと感じる人は、向上したと感じる人のおよそ6倍います。
2. 政府への要望は「物価対策」が72.5%で最多
次に、政府にどのようなことに力を入れてほしいかを見ていきます。
2.1 景気対策57.0%、高齢社会対策49.2%
今後、政府はどのようなことに力を入れるべきかを複数回答で聞いたところ、「物価対策」が72.5%で最も多くなりました。「景気対策」は57.0%、「高齢社会対策」は49.2%、「防衛・安全保障」は40.8%でした。
暮らしに関わる項目では、「税制改革」が35.1%、「雇用・労働問題への対応」が27.5%でした。
2.2 物価対策は2021年の32.9%から2倍以上に
物価対策を挙げた人は、2021年9月調査では32.9%でした。2022年10月調査で64.4%に増え、2023年11月調査は68.1%、2024年8月調査は66.1%、2025年8月調査は73.1%です。
今回の72.5%は前回より0.6ポイント低いものの、5年前の2倍以上の水準が続いています。