2. 相続放棄の期限は?知った時から3か月以内、費用は1人あたり収入印紙800円と郵便切手
相続放棄の期限は、民法第915条により、自分のために相続が始まったことを知った時から3か月以内です。この期間を過ぎると、原則として借金も含めて相続したものとして扱われます。財産の調べがつかないときは、期間内に家庭裁判所へ申し立てれば、期間を延ばしてもらえることがあります。
裁判所「相続の放棄の申述」によると、手続きの内容は次のとおりです。
- 【申述先】故人の最後の住所地の家庭裁判所
- 【費用】申述する人1人につき収入印紙800円分と、連絡用の郵便切手(金額は裁判所ごとに異なる)
- 【共通の書類】故人の住民票除票または戸籍附票、申述する人の戸籍謄本
- 【きょうだいが申述する場合】故人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本なども必要
相続放棄は1人ずつの手続きです。配偶者と子2人が全員放棄すれば、収入印紙だけで3人分の2400円になります。
3. 相続放棄で借金はどこへ?子2人だけ放棄すると配偶者の負担は約50万円から約75万円に
借金の相続は、民法第900条の法定相続分に沿って分かれます。子が全員相続放棄すると、相続人は配偶者と故人の親(父母や祖父母がいなければ故人のきょうだい)に替わり、配偶者の取り分も変わります。
- 【全員が相続する場合】配偶者 約50万円、子 1人あたり約25万円
- 【子2人だけ放棄・故人の親が健在】配偶者 約66.7万円、故人の親 約33.3万円
- 【子2人だけ放棄・故人の親は他界】配偶者 約75万円、故人のきょうだい 合わせて約25万円
※試算の前提:借金100万円あたり。家族は配偶者と子2人。法定相続分(配偶者と子は2分の1ずつ、配偶者と親は3分の2と3分の1、配偶者ときょうだいは4分の3と4分の1)で按分。きょうだいの分は人数で等分します。
子の負担がなくなる一方で、故人の父母が亡くなっている場合、残った配偶者の負担は1.5倍(父母が健在なら約1.33倍)になり、故人のきょうだいにも請求が届くことがあります。借金から家族全体が離れるには、配偶者と、順番が回ってきた親やきょうだいもそれぞれ相続放棄する必要があります。