5. 単元未満株を毎月1万円ずつ買い増すと?最も多い価格帯の会社なら約10〜20カ月で100株に届く
単元未満株は、少しずつ買い増して100株にそろえる使い方もできます。仮に1株1000〜2000円の会社を毎月1万円分ずつ買うと、1回に5〜10株を買えるため、約10〜20カ月で100株に届きます。
- 【1株1000円の場合】毎月10株・約10カ月で100株
- 【1株2000円の場合】毎月5株・約20カ月で100株
※試算の前提:株価が変わらず、手数料を考慮しない場合の計算です。
100株にそろうと議決権を持てるようになり、株主優待の条件を満たす場合もあります。なお、単元未満株を手放すときは、証券会社のサービスで売るほか、会社法第192条にもとづき会社に買い取りを請求する方法もあります。
6. 「株価が高い=割高」ではない。単元未満株で広がる選択肢と、受け取れるもの・受け取れないもの
株価の高さは、会社の規模や株の割高さを表すものではありません。発行している株の数が少ない会社ほど1株の値段は高くなりやすく、株式分割をすれば同じ会社でも1株の値段は下がります。
日本取引所グループは、望ましい投資単位の水準として50万円未満を示しています。2026年7月28日には、投資単位が50万円以上の会社に改めて株式分割の検討を求め、少額投資の実現に向けたワーキング・グループも設けています。
それでも、2026年9月末時点で50万円以上の会社は263社あります。100株単位では手が届きにくい会社でも、単元未満株なら1株から持てるという点は、数字で見ると大きな違いです。
配当を比べるときは、1株あたりの配当金額ではなく、株価に対する割合(配当利回り)で見るのが基本です。単元未満株でも、1株あたりの配当金に株数をかけた額を受け取る点は100株単位と変わりません。
一方で、議決権がないこと、株主優待の対象外になりやすいこと、注文の時間帯や値段の決まり方が証券会社ごとに違うことは、あらかじめ押さえておきたいところです。予算に合う会社の幅は広がっても、何を受け取れて何を受け取れないかを分けて見ておくと、選ぶときに迷いにくくなります。
7. まとめ
東証上場3695社のうち、100株を5万円以内で買える会社は約16%ですが、単元未満株として1株から買うなら少なくとも約99%の会社が5万円で買える計算です。最も多い価格帯は100株で10万〜20万円、1株なら約1000〜2000円です。
単元未満株でも配当は株数に応じて受け取れますが、議決権はなく、株主優待は対象外のことがあります。取り扱いの銘柄や手数料は証券会社ごとに異なるため、利用している証券会社の案内で確かめておきましょう。
※本記事の試算は一定の前提に基づく概算です。単元未満株の取り扱い、手数料、配当や株主優待の条件は証券会社や会社ごとに異なるため、各社の案内でご確認ください。
参考資料
- 日本取引所グループ「投資単位の引下げ / 株式分割の仕組み・効果」
- 日本取引所グループ「売買単位の統一」
- e-Gov法令検索「会社法」
- e-Gov法令検索「会社法施行規則」
- 国税庁「No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得)」
高原 祥子