4. 永代供養の合葬までの年数はいつから数える?福岡市と都立霊園は「使用許可日から」で、納骨した日からではない

個別安置の期間で見落としやすいのが、数え始める日です。福岡市立霊園条例は、個別埋蔵室に焼骨を埋蔵できる期間を「利用の許可を受けた日から起算して」10年、20年または30年と定めています。東京都の一定期間後共同埋蔵も「使用許可日から20年間」です。

許可を受けてから納骨までに時間がかかれば、その分だけ個別に置かれる期間は短くなります。納骨の時期について、申込みの段階で条件を付けている自治体もあります。

  • 【広島市 合葬墓】使用許可を受けた日から1年以内に合葬墓へ納骨できることが申込資格の1つ。令和8年度の第2期の受付は11月2日(月)から12月28日(月)まで
  • 【神戸市 個別安置施設】案内ページの記載は「10年間保管した後」で、起算日は申込みの書類などで確かめる必要がある

契約の書面では、期間の年数だけでなく、数え始める日も合わせて確かめておくと安心です。

5. 永代供養で合葬された遺骨は戻せる?福岡市と神戸市は合葬後の返還をしないとし、返還できるのは個別安置の期間中に限られる

合葬されたあとの遺骨の扱いも、自治体が決めています。

  • 【福岡市】条例で合葬式墓所に埋蔵された焼骨は返還しないとし、例外は個別埋蔵室の期間中に、やむを得ない理由で返還を求めて市長が認めるときだけ。返還の申出をすると、その焼骨の利用権は消える
  • 【福岡市】焼骨を一度も埋蔵しないまま、許可から3年以内に利用権を放棄したときは、使用料の半額を還付
  • 【神戸市】個別安置施設は使用期間内なら焼骨の返還・改葬ができる。合葬施設は返還・改葬ができない

福岡市の30年の使用料20万8000円なら、半額の還付は10万4000円です。ただし、還付は一度も埋蔵していない場合に限られます。

墓をめぐる相談は毎年寄せられています。国民生活センター「墓・葬儀サービス」によると、PIO-NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)に登録された墓の相談は2025年度に1077件でした(2026年5月31日現在)。相談事例には、永代供養墓に納めた両親の遺骨を近くの霊園へ移そうとして、高額な離檀料を求められたというものもあります。