一方でこんな理由で「働くのを断念した」というママも。2歳の女の子のママのKさんは、早期の職場復帰を希望、ご主人もKさんの仕事復帰に協力的でした。しかし、Kさんの住んでいる地域には保育園はひとつしかありません。「中には祖父母に子どもを預けて働きに出ているママもいますが…そんなうちばかりではないですよね。当然その保育園には応募が殺到。抽選で入園できるかどうかが決まるんです」

残念ながらKさんは落選。また来年にかけよう…と思っていたのですが、こんな噂を耳にします。「在園児の兄弟とか、コネが優先されるから、毎年抽選で入園できるのは2~3人だけらしいよ」いったい倍率は何倍なのか…Kさんはゾッとしたそうです。

子どもが幼稚園に上がるまで待ったところで、近隣の幼稚園は預かり保育なし、給食なし、バスなし。子どもが小学校に上がるまで働けないな…とKさんは諦めているそうです。「時代錯誤すぎる…と嘆いたところで仕方ないですよね。今の家は子どもが生まれる前に購入したので、いまさら引っ越しもできず。しっかり保育園や幼稚園も調べて家を購入するべきでした」

まとめ

「働きたいけれど働けない」。そんなママはまだまだ多いのが現状。周囲の無理解が原因だったり、生活環境が原因だったり…。子育て中のママが「働きたい」と思ったときにスムーズに働けるようになるには、まだまだ乗り越えなければならない壁がたくさんあるようです。

「働きたい気持ち」に蓋をして、日々を鬱々と送っているママの声が広く届く世の中になってほしいと願わずにはいられません。

大中 千景