5. 市町村の62.5%は「今と上乗せ割合が変わらない」、25.2%は「上がる」と回答し、経過措置を望んだのは8.0%
ここからは、見直しに向けて市町村に尋ねた意向調査の結果を確認します。
5.1 2026年2月に全国の市町村に意向を調査
厚生労働省は2026年2月、2027年度以降の地域区分の設定についての意向や、各市町村の公務員の地域手当の支給割合などを、市町村に調査しました。資料は、この調査は2027年度からの地域区分を示したものではなく、見直しを検討するために行ったものだとしています。
5.2 「今と変わらない」1088自治体、「上がる」438自治体
公務員の地域手当に合わせることに「意向なし」で、上乗せ割合が今と変わらないと答えたのは1088自治体(62.5%)、今より上がると答えたのは438自治体(25.2%)でした。合わせて約9割が、公務員の地域手当に合わせることに異論がないと答えています。今と同じ上乗せ割合を望んだ(経過措置を希望)のは140自治体(8.0%)、その他の回答は75自治体(4.3%)です。
6. 今の地域区分では1544自治体が公務員の地域手当どおりで、80自治体は経過措置を使っている
続いて、今の地域区分がどのように決まっているかを確認します。
6.1 経過措置の80自治体のうち78は「本来より下げている」
2024年4月1日時点で、公務員の地域手当どおりに級地を決めている自治体は1544でした。経過措置を使っているのは80自治体で、このうち78自治体は本来の級地より引き下げ、2自治体は引き上げています。
隣の地域との差を調整する特例もあり、高い地域や低い地域に囲まれている場合の「完全囲まれルール」は30自治体、複数の地域と隣接する場合の「複数隣接ルール」は57自治体、広域連合の範囲で選ぶ「広域連合ルール」は20自治体が使っています。
6.2 「5級地差ルール」は「3級地差ルール」に見直す案
公務員の地域手当が5区分になるため、今の「5級地差ルール」の対象はなくなります。対応案では、隣の市町村と3級地以上の差がある場合に、2級地差になるまで引き上げや引き下げを認める「3級地差ルール」に見直すとしています。
介護サービスの1単位の単価は、地域とサービスで10円から11.40円まで分かれ、1万単位・1割負担なら訪問介護などで最大月1400円の差になります。地域区分は2027年度から見直す案が示されており、具体的な級地は、市町村の意向を改めて確かめたうえで決まる予定です。
ここからは、FPの視点で見直しの影響と、試算に入っていない点を確認します。