2. 現役時代の年収で厚生年金はいくら?平均の月15万289円は年収約436万円が目安
反対に、厚生年金の月額から現役時代の年収の目安を逆算すると、次のようになります。
2.1 月20万円なら年収約708万円、月25万円なら約982万円
- 平均の月15万289円:現役時代の年収約436万円
- 月20万円:現役時代の年収約708万円
- 月25万円:現役時代の年収約982万円
- 最大の目安の月約29万5300円:現役時代の年収1230万円
厚生年金の平均月額15万289円は、賞与を含めた年収が約436万円の人が40年働いた水準です。月20万円を受け取るには、年収約708万円を40年続ける計算になります。
2.2 加入期間が40年より短いと、同じ年収でも年金は少なくなる
報酬比例部分は加入月数に比例します。同じ年収でも、加入期間が30年なら報酬比例部分は40年の4分の3になります。
※月額から老齢基礎年金の満額(月7万608円)を引き、報酬比例部分を40年(480か月)で逆算した簡易試算です。
3. 月30万円以上もらう人は何人?受給者の約0.12%、1万9283人
実際に厚生年金を多く受け取っている人はどのくらいいるのでしょうか。厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から集計しました。
- 月20万円以上:302万7673人(約18.8%)
- 月25万円以上:36万5276人(約2.3%)
- 月30万円以上:1万9283人(約0.12%)
月30万円以上を受け取っている人は、受給権者1608万5696人のうちおよそ830人に1人です。月25万円以上でも約2.3%で、およそ44人に1人にとどまります。
※年金月額には基礎年金を含みます。令和6年度末(2025年3月末)時点の年金額で、2026年度の改定前です。
4. 最大の目安を超える人がいるのはなぜ?加入期間の長さと2003年3月以前の計算
試算した最大の目安は月約29万5300円ですが、実際には月30万円以上を受け取っている人もいます。主な理由を確認していきます。
4.1 加入期間が40年より長い
厚生年金は、会社などで働いていれば70歳になるまで加入できます。加入期間が40年を超えると、そのぶん報酬比例部分が増えるため、試算の目安を上回ることがあります。
4.2 2003年3月以前は乗率が高い
日本年金機構によると、報酬比例部分は2003年3月以前の加入期間と、2003年4月以降の加入期間に分けて計算します。2003年3月以前は、賞与を含まない平均標準報酬月額に7.125÷1000を掛けて計算するため、4月以降(5.481÷1000)とは計算の仕方が違います。
このほか、年金の受け取りを66歳以降に遅らせる繰下げ受給を選ぶと、遅らせた月数に応じて年金額が増えます。今の受給額がどのように計算されているかは、年金の決定通知書などで確かめられます。
5. 12月15日の支給額を確かめるには?年金振込通知書とねんきんネット
次の年金の支給日は2026年12月15日(火)で、10月分と11月分の2か月分が振り込まれます。
5.1 2026年度は厚生年金が2.0%引き上げ
2026年度の年金額は、前年度から国民年金が1.9%、厚生年金が2.0%引き上げられています。12月15日の支給もこの金額で計算されます。
5.2 振込額は年金振込通知書やねんきんネットで確認
年金の額や天引きされている税・保険料は、毎年6月ごろに届く年金振込通知書や、日本年金機構の「ねんきんネット」で確かめられます。まだ年金を受け取っていない人は、ねんきん定期便で見込額を確かめておくとよいでしょう。
6. まとめ
この記事では、厚生年金の最大の目安と、月額ごとの現役時代の年収の目安、実際に多く受け取っている人の数を見てきました。
給与と賞与の上限で40年加入した場合、厚生年金は基礎年金と合わせて月約29万5300円が目安で、現役時代の年収にすると1230万円で頭打ちになります。平均の月15万289円は年収約436万円、月20万円は年収約708万円が目安でした。
実際に月30万円以上を受け取っている人は約0.12%です。自分の年金額や見込額は、ねんきんネットやねんきん定期便で確かめてみてください。
※本記事の試算は、2003年4月以降の計算式を当てはめた簡易なものです。実際の年金額は加入記録や生年月日などで異なります。
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参考資料
中本 智恵