4. 放射線障害者加算は、認定の事由が生じた月の翌月から

放射線障害者加算をいつから計上するかは、厚生労働省の局長通知「生活保護法による保護の実施要領について」に定められています。

4.1 月の途中で認定されたら翌月から加算

局長通知は、保護を受けている人について、月の途中で新たに放射線障害者加算を認定したり、認定を変更すべき事由が生じたりしたときは、その事由が生じた月の翌月から加算の認定変更を行うとしています。

月の途中で認定を受けても、その月の分は日割りで加わるわけではなく、翌月の保護費から反映される扱いです。

4.2 病気の状態が変わったときも翌月から変更

月4万9120円の対象だった人が、病気の状態になくなった場合なども、認定を変更すべき事由にあたります。事由が生じた月の翌月から、額が変わる扱いです。

5. 広島・長崎の原爆以外の放射線による病気は、厚生労働大臣の認定が必要

原爆症認定とは別に、原子爆弾以外の放射線を多量に浴びた人については、厚生労働大臣の認定が要件になっています。

5.1 医師の意見書や検査成績を添えて申請する

局長通知は、厚生労働大臣の認定を受けるときは、次の事項を書いた申請書に、保護の実施機関が指定する医師の意見書、負傷または疾病の検査成績を記載した書類、世帯の保護の適用状況を示す書類を添えて提出するとしています。

  • 認定を受けようとする患者の氏名、性別、生年月日、居住地、職業
  • 負傷または疾病の名称
  • 放射線を浴びたことに起因すると思われる自覚症状の経過
  • 放射線を浴びたことに起因すると思われる負傷または疾病について受けた医療の概要
  • 放射線を浴びた当時の状況と、浴びた放射線の種類と量

5.2 申請は福祉事務所を通じて行う

申請書は、保護の実施機関から厚生労働大臣に提出されます。放射線を浴びた当時の状況や受けた医療の記録があれば、早めにそろえて福祉事務所に相談しておくと手続きが進みやすくなります。

6. 被爆者健康手帳を持つ人は広島市が3万3232人、長崎市が1万5582人

厚生労働省は、被爆者健康手帳を持つ人の数を都道府県・市別にも公表しています。

6.1 広島市と長崎市で4万8814人

2026年3月末現在、被爆者健康手帳を持つ人は広島市で3万3232人、長崎市で1万5582人でした。2つの市を合わせると4万8814人で、全体の9万1105人の半数あまりです。

広島市と長崎市を除く県の数は、広島県が1万1413人、長崎県が5785人です。

6.2 東京都や大阪府など全国に住んでいる

被爆者健康手帳を持つ人は全国の都道府県に住んでおり、福岡県は3663人、東京都は3060人、大阪府は2959人でした。平均年齢は86.66歳です。

7. 放射線障害者加算の認定や状況の変化は福祉事務所に伝える

生活保護を受けている障害者・傷病者世帯は令和8年7月分で41万8114世帯でした。放射線障害者加算は、原爆症の認定を受けて病気の状態にある人などに月4万9120円、病気の状態にない人などに月2万4560円です。

加算は認定の事由が生じた月の翌月から計上されます。認定を受けたときや病気の状態が変わったときは、担当のケースワーカーに早めに伝えておきましょう。

参考資料

鶴田 綾