2. 株式分割で最低購入額はいくらに?株価5000円の株を1株→5株に分けると50万円から10万円に。東京証券取引所が示す望ましい水準は50万円未満

株式分割で最低購入額(株価×売買単位の100株)は、分割の比率の分だけ下がります。

  • 【分割前】5000円×100株=最低購入額50万円
  • 【分割後】1000円×100株=最低購入額10万円

日本取引所グループ「投資単位の引下げ」によると、東京証券取引所は望ましい投資単位の水準として50万円未満を示しています。2026年9月末時点では、上場会社3695社のうち92.9%が50万円未満で、最も多いのは「10万円〜20万円未満」の1038社です。

東京証券取引所が2026年7月28日に上場会社に送った「投資単位の引下げに係るご検討のお願い」では、2022年10月の要請以降、2026年6月末までに延べ762社が株式分割を決議しました。直近1年間に分割を決議した276社では、分割後の投資単位(試算)で約70%が10万円台までの引き下げを企図しています。

  • 【分割前の投資単位(開示日の前日)】50万円以上が36%、100万円以上が9%、10万円台は10%
  • 【分割後の投資単位(試算)】10万円台が46%、10万円未満が24%、50万円以上は2%

1単位の金額が小さくなると、NISAの成長投資枠(年240万円)の中でも、複数の銘柄に分けて組み入れやすくなります。

株式分割を決議した276社の投資単位(分割前と分割後の試算)1/1

2025年7月から2026年6月に株式分割を決議した276社の投資単位の分布。分割前は50万円以上が36%で最も多く、分割後の試算では10万円台が46%、10万円未満が24%になる

出所:東京証券取引所「投資単位の引下げに係るご検討のお願い」(2026年7月28日)別紙1をもとにLIMO編集部作成

3. 株式分割のあとの配当は?1株あたりの配当は5分の1に調整されることが多く、前から100株持つ人は年約1万1300円、分割後に100株買う人は年約2260円で利回りはどちらも約2.26%

株式分割で株数が増えても、1株あたりの配当が分割の比率に合わせて調整されれば、受け取る配当の総額は変わりません。調整されることが多いものの、分割と同時に配当を増やすと発表する会社もあるため、分割を発表した会社の開示で1株あたりの配当予想を確かめます。

1株あたりの配当が5分の1に調整される場合は次のとおりです。

  • 【1株あたりの配当】分割前 年約113円 → 分割後 年約22.6円
  • 【分割の前から100株持っていた人】500株×約22.6円=年約1万1300円(分割前の100株と同じ額)
  • 【分割のあとに100株を新しく買う人】100株×約22.6円=年約2260円(購入額10万円)

受け取る配当の額は約5倍違いますが、投資した額に対する割合(配当利回り)はどちらも約2.26%です。分割後に買う人は、分割前の5分の1の資金で、同じ割合の配当を受け取れる計算になります。

※試算の前提:分割前の株価5000円、配当利回り約2.26%(プライム市場の有配会社平均利回り・2026年9月末)、1株あたりの配当は分割の比率で調整。税引き前の額です。