「社畜」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?「会社」と「家畜」をミックスさせて「社畜」。まるで会社に飼われている家畜のように、会社のために自分を犠牲にして働く会社員のことを指します。

多くの場合、「社畜」と呼ばれる人たちは、「ブラック企業」のもとで身を粉にして働いた結果、心身ともに疲れ切っているにもかかわらず、自分が「社畜」になっていることに気がついていないということが、往々にしてあるといわれています。

どこからがブラック?ブラック企業とはどん会社?

「社畜」を生み出すという「ブラック企業」。では、具体的に、どのような会社がブラック企業とよばれるのでしょうか?以下に 代表的な2つの例を集めてみました。

肉体的な限界を感じる職場

建設系の会社で管理職をしていたAさん。Aさんの会社ではシフト制で夜勤がありました。通常は、夜勤の後の日中には休みが与えられるものですが、Aさんの会社にはそのような規定はありませんでした。このため、上司が人手不足を理由に、日中シフトと夜勤シフトの両方にAさんを組み込み、1カ月で32連勤というあり得ない勤務状態をAさんに強いてきたのです。

休みなく夜通し働き続けること17日。最後はとうとう立って仕事をしてても途中で意識が途切れる、運転中に意識が遠のいてヒヤッとするということが起こり始めました。さすがにたまりかねて上司に休みを申請すると「代わりはいくらでもいる。忙しい時期に休むのか、周りのことを考えろ。」という言葉が!

精神的な限界を感じる職場

人材会社で働いていたBさん(女性)の話。Bさんの会社ではセミナーや説明会が多く、会場まで大きな荷物を毎回20個ほど運ぶ必要がありました。1箱当たりの重さは約30キロ。女性であるBさんには非常にきつい仕事です。会場には、男性先輩社員が毎回同行していましたが、まったく手伝うそぶりはなく、それどころか重い荷物を一生懸命に運んでいるBさんに「おまえは頭が悪いから肉体労働でしか役に立てない。体を動かせ。」とほざく始末。そして、説明会が始まると、さも自分がすべてを準備したかのように集まった人たちに話すのです。

社畜と呼ばれる人の特徴とは?

上記のような「ブラック企業」で働き続けていると、中にはだんだんと思考がマヒし、そのような状態が当たり前だと思い込んでしまう人がいます。その結果、今の状態に何の疑問を感じることもなく、ただ上司に言われるがまま、がむしゃらに働き続けるようになってしまうのです。これが、いわゆる「社畜」とよばれる状態です。

社畜と呼ばれる人は、無条件に上司に従う傾向があるため、「仕事を断らない」「休日出勤や残業をいとわない」など、仕事に対する自主性はあまりありません。しかし、社内での評価をやたら気にするため、どれだけ自分が会社のために働いているかということを強くアピールしたがる傾向があるといわれています。

Cさんが以前勤務していた企業では、残業時間になっても、ほとんどの社員が当たり前のように自席に戻って業務を行っていました。飲み会での話題は、すべて先輩たちの「残業時間の多さ自慢」「何日連続で深夜残業や職場で徹夜をしたかの記録自慢」だったといいます。Cさん曰く「今思えば、社畜と呼ばれる人たちの巣窟だったのかもしれません…。」

「社畜」から抜け出そう!今は「退職代行サービス」もある