年末調整の時期になると、保険会社から届く控除証明書を見て、生命保険料控除で税金がいくら戻るのかが気になる人も多いでしょう。生命保険料控除は、払った保険料がそのまま控除されるわけではなく、保険料が増えるほど控除の増え方は小さくなります。
ここでは、国税庁と自治体が示す計算式をもとに、所得税と住民税で控除額がどう決まるかを確かめます。
あわせて、保険料を年2万円・4万円・8万円と増やしたとき、税金がどこまで減るかを、所得税率10%の場合で試算します。
※控除額の計算式は、所得税は国税庁「No.1140 生命保険料控除」、住民税は横浜市「所得控除(令和8年度課税以降)」をもとにしています。
1. 生命保険料控除で税金はいくら減る?所得税率10%なら保険料が年8万円までは減り、1区分あたり年約6900円が上限
生命保険料控除は、2012年1月1日以後に結んだ契約(新契約)の場合、一般生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料の3つの区分ごとに計算します。1つの区分の年間の保険料ごとに、税金の減る額を試算すると次のとおりです。
- 【保険料 年2万円】所得税の控除2万円、住民税の控除1万6000円、税金は年約3600円減る
- 【保険料 年4万円】所得税の控除3万円、住民税の控除2万4000円、税金は年約5500円減る
- 【保険料 年5.6万円】所得税の控除3万4000円、住民税の控除2万8000円、税金は年約6300円減る
- 【保険料 年8万円】所得税の控除4万円、住民税の控除2万8000円、税金は年約6900円減る
- 【保険料 年12万円】所得税の控除4万円、住民税の控除2万8000円、税金は年約6900円減る(8万円と同じ)
※試算の前提:新契約の1区分。所得税率10%(復興特別所得税を含めて10.21%)、住民税(所得割)10%。控除額は国税庁・横浜市の計算式による。
保険料が年8万円を超えると、所得税・住民税とも控除額は増えません。1区分あたりで減る税金は、所得税率10%なら年約6900円が上限です。
2. 生命保険料控除の上限は?所得税は1区分4万円・合計12万円、住民税は1区分2万8000円・合計7万円
生命保険料控除の上限は、所得税と住民税で違います。国税庁「No.1140 生命保険料控除」によると、所得税の新契約の控除額は次の計算式で決まり、3つの区分の合計は最高12万円です。
- 【年間の保険料2万円以下】保険料の全額
- 【2万円超4万円以下】保険料×2分の1+1万円
- 【4万円超8万円以下】保険料×4分の1+2万円
- 【8万円超】一律4万円
住民税は、横浜市「所得控除(令和8年度課税以降)」によると、1万2000円以下は全額、3万2000円以下は2分の1+6000円、5万6000円以下は4分の1+1万4000円で、5万6000円を超えると一律2万8000円です。3つの区分の合計は最高7万円です。
住民税の控除は、保険料が年5.6万円の時点で上限に届きます。所得税の上限(年8万円)より早く頭打ちになります。