株式市場の振り返り-日経平均株価は反発、終盤に急伸して終値23,500円台回復

2019年11月12日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 23,520円(+188円、+0.8%) 反発
  • TOPIX 1,709.6(+5.6、+0.3%) 6日続伸
  • 東証マザーズ株価指数 865.1(▲2.5、▲0.3%) 反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,270、値下がり銘柄数:787、変わらず:96
  • 値上がり業種数:26、値下がり業種数:7
  • 年初来高値更新銘柄数:139、年初来安値更新銘柄数:2

東証1部の出来高は12億5,976万株、売買代金は2兆2,015億円(概算)となり、いずれも前日並みでした。企業の決算発表もピークを過ぎて目新しい材料に乏しい中、様子見スタンスが強まりました。ただ、大引け間際の上昇に追随する買いも出たため、売買代金は2兆2,000億円レベルを維持しています。

そのような中、日経平均株価は大引けにかけて上げ幅を拡大する展開となりました。寄り付き直後は一時▲19円安になるなど低調な値動きが続きましたが、後場の半ばから上げ幅を徐々に拡大し、大引け直前には一時+213円高まで急伸する場面が見られました。最後はやや失速したものの、終値で再び23,500円台に乗せる反発で引けています。

なお、TOPIXも同じような値動きで6日続伸となりましたが、上昇率は日経平均株価を大きく下回りました。これは、日経平均株価を構成するような大型株への買いが圧倒的に優勢だったことを示唆しています。

東証マザーズ株価指数は反落、売買代金は65日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は3,594万株、売買代金594億円となり、いずれも前日より小幅に減少しました。個人投資家の物色意欲が引き続き減退し、売買代金は65日連続の1,000億円割れとなりました。また、出来高も連日で4,000万株を下回っています。

さらに、株価指数も反落となり、大引けにかけて急伸した大型株式市場と好対照な結果となりました。

清水建設などゼネコン株が大幅上昇、業績下方修正の三井金属は大暴落

個別銘柄では、ファーストリティリング(9983)やダイキン工業(6367)など指数寄与度の高い大型株が値を上げ、KDDI(9433)は年初来高値を更新しました。

また、ハイテク株ではソニー(6758)やカシオ計算機(6952)が年初来高値更新となり、取引時間中に決算発表を行った大塚ホールディングス(4578)は直後から急伸し、一時+7%超高の急騰となっています。

その他では、小売り株が総じて買われ、ヤマダ電機(9831)、ケーズホールディングス(8282)、ノジマ(7419)など家電量販店株が年初来高値を更新したことに加え、清水建設(1803)や大林組(1802)などが高値更新となるなどゼネコン株が総じて大幅上昇したのが目を引きました。

一方、自動車株ではトヨタ自動車(7203)が利食い売りに押されて小幅下落となり、先週末に通期予想を下方修正したブリヂストン(5108)も続落となりました。

また、前日に通期業績予想を大幅下方修正した三井金属(5706)が一時▲15%安に迫る大暴落となっています。

新興市場(東証マザーズ)では、前日にストップ高で引けたEduLab(4427)が小幅反落となり、ブシロード(7803)も大きく値を下げました。また、メルカリ(4385)も小幅反落となり、アンジェス(4563)などバイオ株も不振のまま終わっています。

葛西 裕一