シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は回転寿司チェーン店「くら寿司」を運営するくら寿司(2695)の、2019年10月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績
2019年11月8日に更新された、くら寿司の2019年10月既存店売上高は、対前年同月比96.3%となりマイナス成長。なお、速報時点では客数と客単価の内訳は開示されていません。
一方で全店売上高は100.7%であり、わずかながらプラス成長を果たしました。
今期の既存店売上高の振り返り
では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は10月決算)。
既存店売上高について、今期はプラス月が5月(100.4%)の1カ月のみという結果に終わりました。客単価は全ての月で99.9%以上となりましたが、客数は逆に全ての月でマイナスとなり、客数を客単価でカバーできませんでした。
ただし全店売上高はプラス月6カ月、マイナス月6カ月であり拮抗。既存店に比べれば健闘したものの、通期平均は前期の105.2%に比べ今期は100.6%となり、成長率は低下を余儀なくされました。
過去1年の株価動向
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
同社の株価は昨年5月の8,340円を天井として、階段状に下落中しました。6月3日4,080円、8月26日3,965円の両者でWボトムのチャートを形成しつつあり、9月半ば以降4,300-4.600円台での取引が続いています。
2018年10月期は既存店のプラス成長月は5月の1カ月のみとなり、不本意な1年となりました。来期から既存店売上高の改善を見せることができるのか、という点が注目されます。
参考資料:月別推移
LIMO編集部