3. 【試算】時給1300円・週18時間・通勤手当月1万円のパートの年収の壁
通勤手当があると、税と健康保険の扶養で数える年収にどれくらい差が出るのでしょうか。時給1300円で週18時間働き、通勤手当を月1万円受け取るパートで試算します。
3.1 税の扶養で数える給与収入は121万6800円
1年を52週とすると、働く時間は年936時間です。時給1300円をかけた給与は121万6800円で、配偶者控除の136万円以下に収まります。
3.2 健康保険の扶養で数える年間収入は133万6800円
健康保険の扶養では、給与に通勤手当の年12万円を足して数えます。年間収入は133万6800円となり、130万円を超えます。
例)時給1300円・週18時間・通勤手当月1万円の場合 税と健康保険の扶養で数える年収(2026年)2/2
出所:国税庁「No.1191 配偶者控除」、厚生労働省「労働契約内容による年間収入が基準額未満である場合の被扶養者の認定における年間収入の取扱いについて」をもとにLIMO編集部作成
3.3 通勤手当が月1万円なら週17.4時間が目安
130万円から通勤手当の12万円を引くと、給与に使える枠は118万円です。時給1300円で割ると年907時間ほどで、週にすると17.4時間までなら130万円未満に収まる計算です。
通勤手当がなければ週19.2時間まで働けるため、月1万円の通勤手当で週1.8時間ほど短くなります。
同じ働き方でも、税の扶養で数える給与収入は121万6800円、健康保険の扶養で数える年間収入は通勤手当を含めて133万6800円になりました。通勤手当は、税では非課税の範囲なら年収に入らず、健康保険の扶養では年間収入に入ります。
自分の場合は、勤め先の労働条件通知書に書かれた時給・労働時間と通勤手当の額から、健康保険の扶養で見込まれる年間収入を計算できます。
ここからは、毎月勤労統計調査の最新の数字を平均的なパートの働き方に当てはめたうえで、通勤手当で130万円を超えそうなときに確かめたいことを見ていきます。
4. パートの時給は平均1478円、通勤手当月1万円なら週15.3時間で年収の壁130万円に届く
厚生労働省が10月23日に公表した毎月勤労統計調査(2026年8月分確報)から、パートタイム労働者の給与の水準を確認します。平均の時給に当てはめると、130万円に届く労働時間はさらに短くなります。
4.1 2026年8月分のパートの現金給与総額は11万6155円
毎月勤労統計調査(事業所規模5人以上)によると、2026年8月分のパートタイム労働者の現金給与総額は11万6155円で、前年同月より4.4%増えました。月の総実労働時間は77.6時間、出勤日数は13.2日です。
この調査の現金給与額は、手当や賞与など名称を問わず、労働の対価として支払われるものを含みます。8月の現金給与総額を12か月分にすると139万3860円になり、130万円を超える計算です。
4.2 平均の時給1478円なら通勤手当月1万円で週15.3時間
所定内給与を所定内労働時間で割った時間当たり給与は1478円で、前年同月より4.7%増えています。この時給で通勤手当が月1万円なら、130万円未満に収まるのは週15.3時間までで、通勤手当がなければ週16.9時間までです。
4.3 統計の「パートタイム労働者」と扶養の基準は同じではない
毎月勤労統計調査のパートタイム労働者は、1日の所定労働時間が一般の労働者より短い人などをいい、扶養に入っている人だけを集計したものではありません。平均の時給は、自分の時給と比べる目安として使うとよいでしょう。