3. 児童手当は親名義と子ども名義のどっちで貯める?学費に使うなら親名義、子どもに渡すなら子ども名義と分ける
児童手当の貯め方に、どちらが正解という決まりはありません。使う目的で分けると、迷いにくくなります。
- 【親名義の専用口座】入学金や授業料など、親が支払う予定の分。生活費の口座とは分ける
- 【子ども名義の口座】将来、子どもに渡す分。お年玉や入学祝いと一緒に管理する場合
- 【成年年齢】令和4年4月1日から18歳。子ども名義の口座は、18歳が近づいたら金融機関で取扱いを確かめる
法務省「民法の一部を改正する法律(成年年齢関係)について」によると、成年年齢は単独で契約を締結できる年齢で、親権に服さなくなる年齢でもあります。
4. 児童手当の貯め方は3ステップ。名義を決める前に、学費に使う分を先に分ける
名義から決めようとすると、迷いやすくなります。目的から順に決めると、整理しやすくなります。
- 【ステップ1】親が学費として払う分を決める。親名義の専用口座に分ける
- 【ステップ2】子どもに渡す分を決める。子ども名義の口座に移す
- 【ステップ3】子ども名義に移した額が、年間のほかの贈与と合わせて110万円以内か確かめる
5. 【元FP会社職員の視点】検証:児童手当は名義より「何に使うか」を先に決める
今回の試算で目立つのは、児童手当の毎年の額と、贈与税の基礎控除110万円の差です。第3子以降でも年36万円で、児童手当だけなら税金を心配する場面は多くありません。
一方で、祖父母からの贈与や、子ども名義の口座で貯めている別のお金があると、年間の合計は変わります。名義を移す前に、その年の合計を数字で確かめておくと安心です。
FPの相談の現場でも、貯め方の話は「いくら貯めるか」に偏りがちでした。ただ、いつ、何に使うかが決まっていると、口座の名義も自然に決まってきます。
私自身も、最初から大きな金額ではなく、月2万円から積み立てを始めました。児童手当も、無理のない金額から、目的に合わせて置き場所を決めていく方法があります。
貯め方に、正解は一つではありません。ご家庭のペースで、続けられる形を選んでみてください。
6. まとめ
児童手当は、請求した親の口座に振り込まれます。第3子以降でも年36万円で、児童手当だけなら贈与税の基礎控除110万円を超えません。ただし、ほかの贈与と合わせた年間の合計には注意が必要です。
学費に使う分は親名義、子どもに渡す分は子ども名義と、目的で分けて考えてみてください。名義を決める前に、いつ、何に使うかを家族で話し合っておくと、続けやすくなります。
※本記事の試算は一定の前提に基づく概算です。児童手当や贈与税の取扱いは状況により異なるため、詳しくはお住まいの市区町村や税務署などでご確認ください。
参考資料
- こども家庭庁「児童手当制度のご案内」
- 国税庁「No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)」
- 国税庁「No.4405 贈与税がかからない場合」
- 法務省「民法の一部を改正する法律(成年年齢関係)について」
下村 美乃莉