3. 障害者・寡婦の控除なら、年金から引かれる所得税は年1万3783円少なくなる目安
扶養親族等申告書の案内では、年金の源泉徴収の税率は5.105%です。1か月あたりの控除に12か月と税率をかけると、1年分の所得税の差の目安が出ます。
3.1 特別障害者なら年2万1441円の差
障害者と寡婦は2万2500円×12か月×5.105%で年1万3783円、特別障害者は3万5000円で年2万1441円です。2027年からのひとり親は、3万2500円で年1万9909円になります。
- 障害者:1万3783円
- 寡婦:1万3783円
- ひとり親(2027年から):1万9909円
- 特別障害者:2万1441円
3.2 源泉徴収税額が少ない人は、差も小さくなる
この差は、もともと年金から引かれている所得税がその額以上ある場合の目安です。年金額が少なく、源泉徴収される所得税が少ない人は、控除が加わっても差はその範囲にとどまります。
4. 扶養親族等申告書を出していなかった人は、確定申告で寡婦控除などを受ける
扶養親族等申告書を出さなかった年は、源泉徴収で本人の控除が加わりません。公的年金等の源泉徴収票の本人の欄も空欄になります。
4.1 確定申告をすれば、1年分の控除を受け直せる
年金の源泉徴収で受けられなかった寡婦控除・ひとり親控除・障害者控除は、確定申告で受けられます。源泉徴収された所得税が納めすぎになっていれば、確定申告で還付を受けられます。
4.2 所得500万円超でも住民税の控除だけ受けられる場合がある
日本年金機構の案内では、所得が500万円を超えて所得税の寡婦・ひとり親の対象にならない人でも、退職所得を除くと500万円以下になる場合は、住民税の控除の対象になります。その場合は、申告書で「地方税控除のみ」を選びます。
5. まとめ
年金を受け取る本人が障害者・寡婦・ひとり親に当てはまるなら、扶養親族等申告書に記入することで、年金の源泉徴収に1か月あたり2万2500円から3万5000円の控除が加わります。1年分では、所得税が1万3783円から2万1441円少なくなる目安です。
申告書を出し忘れた年の分は、確定申告で控除を受け直せます。1月に届く公的年金等の源泉徴収票で、本人の欄に★が入っているかを確かめておきましょう。
参考資料
- 日本年金機構「令和9年分 扶養親族等申告書のお知らせ」
- 日本年金機構「令和8年度税制改正による公的年金等に係る主な改正事項」
- 日本年金機構「令和7年分 公的年金等の源泉徴収票」
- e-Gov法令検索「所得税法」
鶴田 綾