朝日ネット、上期売上高は過去最高を記録し8年連続の増収 VNE事業で「v6 コネクト」が貢献

2019年11月8日に行われた、株式会社朝日ネット2020年3月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:株式会社朝日ネット 代表取締役社長 土方次郎 氏

売上高の推移

土方次郎氏:本日はお忙しいなかお越しいただきまして、ありがとうございます。株式会社朝日ネット代表取締役社長の土方でございます。2020年3月期上期の決算についてご説明します。

売上高は、前年同期比5.8パーセント増の50億6,700万円となりました。2013年3月期から8年連続で伸びており、過去最高の売上高を記録しました。年度計画である105億円の達成に向けて、順調に推移しているものと認識しています。

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売上高 前期比差異

2019年3月期上期から2020年3月期上期にかけての売上高2億7,700万円の伸びに関して、主な要因を説明します。2019年3月期下期から開始した、VNE事業のIPv6接続を電気通信事業者へローミング提供するサービス「v6 コネクト」が、1億3,400万円の増収となりました。

NTT東西の光コラボレーションモデルを活用した「AsahiNet光」と「ドコモ光」が、1億2,200万円の増収となりました。LTE・WiMAXなどのモバイルサービスは、7,000万円の増収となりました。IoT・M2Mや働き方改革のインターネット環境整備などの利用事例が増加しています。

NTT東西と協力して提供しているマンション全戸加入プランは、5,600万円の増収となりました。教育支援サービス「 manaba 」は、1,200万円の増収となりました。その他に含まれているサービスのうち、売上が減少しているものとしては、ダイヤルアップサービスなどのナローバンドや、すでに新規受付を停止しているADSLなどが挙げられます。

営業利益の推移

営業利益は前年同期比40.1パーセント増の7億9,700万円となりました。年度計画である16億円に向けて、順調に推移しているものと捉えています。

営業利益 前期比差異

2019年3月期上期から2020年3月期上期にかけての営業利益2億2,800万円の伸びに関して、主な要素を説明します。まず、先ほど説明した売上の増加は2億7,700万円となりました。

費用に関しては、売上原価が1,000万円減少しました。継続する通信トラフィックの増大に対して、効率のよい設備増強を実施することにより、売上原価の増加幅を抑えられています。

また、販管費および一般管理費は6,000万円の増加となりました。これは主に、営業施策関連の費用となります。ISP「ASAHIネット」の売上計画に基づいた業務委託費や広告宣伝費などが該当します。

経営成績(累計)

2020年3月期上期の損益の状況です。売上高・営業利益はご説明したとおりです。経常利益は、前年同期比45.3パーセント増の8億3,400万円となりました。四半期純利益は、前年同期比43パーセント増の5億7,300万円となりました。

財政状態

2020年3月期上期の財務状況です。資産は、前期末比8億4,600万円減の107億4,700万円となりました。2019年5月に、ToSTNeT-3により自己株式を取得いたしました。負債は、前期末比1億5,000万円減の13億2,400万円となりました。純資産は、前期末比6億9,500万円減の94億2,200万円となりました。また、自己資本比率は87.7パーセントとなりました。

株主還元

2020年3月期の配当です。中間配当金については、予定どおり1株あたり9円といたしました。2020年3月期の配当金は、中間配当金で9円、期末配当金で9円、年間で1株あたり18円を予定しています。その結果、配当性向は45.2パーセントとなる予定です。

インターネット接続事業の構造

ここからは、各事業の状況についてご説明します。10ページの図は、インターネット接続事業の構造をお示ししています。インターネット接続事業は、当社がISP事業として自社サービス「ASAHIネット」を提供している①の部門と、当社がVNE事業として電気通信事業者へローミング提供する②の部門とに分けてご説明いたします。

「ASAHIネット」会員数の状況

初めに、①のISP事業「ASAHIネット」をご説明いたします。「ASAHIネット」の会員数は、2019年9月末に前年同期末比0.9パーセント増、6,000ID増の61万5,000IDとなりました。そのうちFTTHの契約者は、1万ID増加して39万9,000IDとなりました。

この表ではナローバンドとの合算となっているため、増減がありませんが、モバイル接続は順調に増加しています。モバイル接続は、IoTやM2Mの活用など、今後も引き続きマーケットにおける需要が継続するものと考えています。

また、2020年3月期上期の退会率は、0.76パーセントとなりました。引き続き低い水準を維持しています。

「ASAHIネット」導入事例①

ISP「ASAHIネット」は、サービスとオペレーションの強みを組み合わせ、法人のお客さまを獲得する施策に注力しています。具体的な導入事例をご紹介します。はじめにご紹介する事例は、当社のサービスを組み合わせて、働き方改革推進のためにリモートワーク環境を構築している事例です。

「テレキューブ」とは、12ページ右側の写真のような防音型でキャスター付きのブースで、駅や空港、図書館など、利便性の高い公共空間に設置し、いつでもどこでも快適なテレワークを実現するものです。「テレキューブ」に当社のモバイル接続と、クラウドカメラソリューションの「AiSTRIX」が採用され、ブース内のセキュリティ対策や忘れ物チェックなどに活用されています。

設置場所を選ばないワイヤレスであること、かつ、セキュアで高品質なインターネット接続を実現できることから、当社のサービスが採用されました。

「ASAHIネット」導入事例②

続いての事例は、地方創生の取り組みである、歴史的建造物を利活用した複合宿泊施設「VMG HOTELS & UNIQUE VENUES」の導入事例です。この取り組みは、広島県の竹原や福岡県の大宰府など、各地域の古民家や街並みを複合宿泊施設として再生させる事業です。

当社のインターネット接続と「おまかせルーター」を用いて、宿泊者が利用するフリーWi-Fi環境を提供しています。

また、クラウドカメラソリューション「AiSTRIX」で、人気(ひとけ)のないところや入り口などを、本社や事務所から遠隔で監視する環境も提供しています。宿泊施設を運営する上で必要な、通信関連サービスの設置からサポートまでを、1つの事業者で対応できる点を評価いただいています。

「ASAHIネット」導入事例③

続いては、IoTやM2Mの通信インフラとしてのモバイル接続を採用いただいた事例です。IoT/M2Mは駐車場のメーター、監視カメラ、発電所の発電機など、さまざまな用途でインターネット接続サービスが利用されています。これらIoT案件のうち、デジタルサイネージの取り組みが拡大しています。駅や空港、商業施設、マンションのエントランス等にデジタルサイネージを設置する際に、当社のLTEサービスを採用いただいています。

デジタルサイネージにおいては、リアルタイムでのコンテンツの配信と同様に、機器の死活監視も重要となることから、当社のグローバルIPアドレス付きのLTEサービスが採用される事例が増えています。

インターネット接続事業の構造

続いて、②で示したVNE事業についてご説明いたします。

「v6 コネクト」サービス開始

9月に発表したとおり、VNE事業として従来ご説明していた、IPv6接続サービスを電気通信事業者へローミング提供するサービスのブランド名を「v6 コネクト」としました。「v6 コネクト」を利用する顧客としては、これまでと同じく、集合住宅向け事業者をはじめとした電気通信事業者を想定しています。

なお、電気通信事業者には、大きく2つの需要があると考えています。まず1つ目は、既存ビジネスのコストと品質のバランスを維持することを主として考えるケースです。通信トラフィックが継続的に増加する状況のなか、健全に事業を継続するために、サービス品質とその維持のために投下するコストの2つのバランスを保ちたいという需要です。

2つ目は、新たなビジネス機会の創出を主として考えるケースです。IPv6接続サービスを活用して、自社のサービスや顧客サポートを作り上げ、ビジネス領域や規模の拡大を目指したいという需要です。当社としては、どちらの需要にも対応できるよう、自社で運営するISP「ASAHIネット」で積み重ねたノウハウを生かし、顧客である通信事業者の視点に立ちながら「v6 コネクト」のサービスを展開していきます。

「v6 コネクト」提供状況

VNE事業においては、今期は「v6 コネクト」がフィットする業界を見つけること、そして、電気通信事業者さまと協業関係を数多く作り上げることをポイントとして営業活動を行っています。

現状の協業関係を17ページの図に記載しています。先方のご都合もあり、一部事業者名は表示していませんが、当上期は新たに3社と提携を開始しました。下期も引き続き、このような協業関係を拡大していきます。

教育支援サービス「 manaba 」 契約ID数の状況

最後に、教育支援サービス「 manaba 」についてご説明します。当上期には兵庫県の園田学園女子大学さまに全学での導入を新たにいただき、全学導入校数は前年同期末比3校増の91校となりました。3校増の内訳としては、新規導入が5校、学部単位などでご利用いただいていた大学で全学の利用へ拡大したものが2校、そして解約が4校となります。

「 manaba 」の契約ID数は、前年同期末比1万5,000ID増の66万3,000IDとなりました。当上期は利用者向けのサポートサイトをリニューアルし、活用方法を解説した講習会動画を掲載したり、FAQを充実させるなど、活用促進の取り組みを進めています。

「 manaba 」は、新規導入校を着実に増やすことを引き続き行いつつ、導入校に対して付加商材の提案や活用促進の施策による関係性の維持を図り、より長く活用いただけるお客さまを増やすことで事業としての収益性を高めていきます。

2020年3月期 上期決算まとめ

以上、2020年3月期上期決算のまとめです。1点目は業績についてです。売上は、過去最高の上期売上高を更新しました。2013年3月期上期から8年連続の増収となります。2020年3月期上期の売上は50億6,700万円で、前年同期比2億7,700万円の増収となりました。増収率は5.8パーセントとなります。営業利益は7億9,700万円、前年同期比2億2,800万円の増益となりました。増益率は40.1パーセントとなります。

2点目は事業の状況についてです。ISP「ASAHIネット」の会員数は61万5,000IDで、前年同期末比6,000ID増となりました。VNE事業は、電気通信事業者向けに提供するIPv6接続サービスのブランド名を「v6 コネクト」としました。教育支援サービス「 manaba 」は、全学導入校が91校となり、前年同期末比3校の増加となりました。契約ID数は、前年同期末比1万5,000ID増加の66万3,000IDとなりました。

以上、2020年3月期上期のご説明を終了いたします。ありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

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