お金持ちというと、自分とはどこか縁遠いところにいるような気がしますよね。豪邸に住んでいるとか高級ブランドの服を着ているとか、そういうイメージがあるのではないでしょうか。
しかし、実際に会うとそんなこともありません。意外と素朴だったり、お金をかけない生活を大事にしていたりするものです。そこで今回は、お金持ちの人たちが「大事にしているもの」をご紹介します。
お守りや形見、思い出の品など
筆者は仕事柄、多くのお金持ちの人たちに会います。その中で特に感じるのが、「思い出の品」や「お守り」を大事にしているということ。とある会社の代表は「この写真が自分の原点だ」と言って、ずっとデスクの上に同じ写真を飾っていました。
幼少期、親からの愛情を十分受けることができなかったその方は、職人だった祖父にかわいがってもらったと言います。その写真は、祖父母と3人で撮った写真でした。
また、別の会社経営者も同じように幼少期の写真を持っていました。それは自分の小学校低学年の頃の写真で、大泣きしている顔。
「子どもの頃、貧乏で貧相な家に対してみじめな思いを抱いていた。もうあんな思いはしたくない、という気持ちで色んなことを頑張ってきた」と言います。その頑張りのおかげで、その方は今でもバリバリの会社経営者として働けているのだそう。
ほかにも、金属を薄く伸ばして作った本に挟むしおりを持ち歩いていたり、もう使えなくなってしまった万年筆を手放さないという方もいます。こうした話を聞いて思うのは、彼らはあるとき感じた強い思いや信念のようなものを、それらの品を見ることによって常に思い起こし、自らを奮起させてきたのだろうということです。
たとえばその思い入れのある品を見て、「もうみじめな思いはしたくない」と感じることで仕事への意欲を高め、肌身離さず持ち歩いて心が折れそうなときもモチベーションを保っていたのではないでしょうか。それが彼らのエネルギーや向上心の源なのだと思います。
意外と古風?「ゲン担ぎ」も大事
お金持ちの人たちは意外とゲン担ぎのようなことが好きです。ある企業経営者の方には、「重要な会議や顧客訪問のときには絶対靴を磨くようにしていた」とか「講演に登壇するときには絶対ネクタイは黄色」など、マイルールのようなゲン担ぎがあります。
こうすることによって「今日は成功しそうだ、前もこれをやってうまくいったんだから」と自分に暗示をかけているようでした。
また、お日柄にこだわる人も少なくありません。「この話は次の大安の日に聞く」とか「大安だから今日はいい結果になりそうだ」という会話を結構耳にするのです。この手のことをあまり気にしていなかった筆者にとっては、非常に衝撃的でした。
お金持ちの人たちが強運の持ち主のように見えたり、度胸があるように見えるのは、こうしたゲン担ぎのおかげで思い切りよく行動できるからなのかもしれませんね。