株式市場の振り返り-4日ぶりの反落。薄商いと新興市場の好調は続く。

2016年4月15日(金)の東京株式市場は4日ぶりの反落となりました。日経平均株価は前日比▲0.3%の下落、TOPIXは▲0.7%の下落で引けています。一方、東証マザーズ総合指数は+0.8%の上昇となり、3日続伸でした。新興市場は好調が続いています。

日経平均株価は、前日比▲190円安で寄り付いた後は、下値を切り上げていく展開となり、前場は一時+17円高のプラス転換する場面が見られました。しかし、後場は16,850円付近の攻防となり、大引けは▲63円の16,848円で終わりました。

東証1部で上昇したのは565銘柄、値下がり1,262銘柄、変わらず125銘柄でした。東証1部の出来高は19億8,573万株、売買代金は2兆592億円(概算)となっています。薄商いに終始しました。

セクター動向と主要銘柄の動き-6業種が小幅上昇、27業種が下落。電機、銀行が売られる。

東証1部で上昇したのは6業種、下落したのは27業種でした。上昇率上位は、パルプ・紙+0.4%、建設+0.4%、空運+0.3%、水産・農林+0.3%などでした。一方、下落率が大きかったのは、鉱業▲2.2%、銀行▲1.6%、電気機器▲1.5%、その他金融▲1.2%などでした。

個別銘柄では、トレンドマイクロ(4704)、塩野義製薬(4507)、アステラス製薬(4503)、ソフトバンクグループ(9984)などの主力株が上昇しました。また、電機セクターでは東芝(6502)、三菱電機(6503)が値を上げています。一方、下落した主力株の中では、ソニー(6758)、ファナック(6954)、デンソー(6902)などの不振が目を引きましたが、他は総じて小幅下落に止まっています。また、小野薬品工業(4528)が大きく値を下げ、丸三証券(8613)も下落しています。

本日のポイントと注目テーマと関連業種-地震報道で掻き消された円高懸念ニュースに注意。輸出関連株は手を出すな。

15日の東京株式市場は反落となりましたが、日経平均株価は3日続伸の間に+7.3%上昇していましたので、然るべき調整と見ていいでしょう。ただ、相変わらずの薄商い状況のため、値動きが安定していません。日経平均株価とTOPIXの騰落率に通常以上の差異が生じていることからも、その傾向が読み取れます。まだまだ注意が必要と言えましょう。

御存知の通り、熊本県を中心に大きな地震が起きました。亡くなられた方々の御冥福をお祈りすると同時に、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。そして、週末はこの熊本大地震の報道一色でした。そのため、週末に開催されたG20財務相・中央銀行総裁会議のニュースが小さくなっています。今回のG20会議では、結果的には、円安介入が牽制された形になっており、週明けからの円高進行が懸念されます。週明け18日(月)は、日本株にとってなかなか厳しい日になりそうな予感がします。

そのような為替相場の動きが懸念される状況のため、特に輸出関連株は要注意です。もし18日に大幅下落するような場面があったとしても、安易に手を出すべきではないでしょう。多くの個人投資家は、僅か3日間で+7%超上昇した“上げ相場”の感覚が抜けていないと推察されます。その意味においても、非常に危険な週明けになる可能性があります。

18日はセオリー通りに内需関連株に注目したいと思います。ただし、輸出関連株と同様に、下落した場面での安易な下値拾いは避けるべきだと考えます。

【2016年4 月17日 投信1編集部】

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LIMO編集部