3. 年収に占めるボーナスは?部長級は推定年収1020万1000円のうち24.0%
月々の給与(残業代などを含むきまって支給する現金給与額)の12か月分に年間賞与その他特別給与額を足して推定年収を出すと、部長級は1020万1000円、課長級は872万1100円、係長級は685万6900円、非役職は497万8800円です。
このうち年間のボーナスが占める割合は、部長級が24.0%、課長級が25.1%、係長級が22.1%、非役職が17.4%になります。部長級と課長級では、年収のおよそ4分の1をボーナスが占めている計算です。
こうしてみると、年収に占めるボーナスの割合が大きいほど、ボーナスが増えたり減ったりしたときに、年収全体に与える影響も大きくなると考えられます。管理職の年収を考えるときは、月々の給与だけでなく、ボーナスの月数もあわせて見ておくことが大切です。なお、ここでの推定年収は、6月分のきまって支給する現金給与額を12倍して年間賞与を足した目安で、実際の年収とは違う点に注意してください。
同じ計算を企業規模別に行うと、部長級の推定年収は1,000人以上で1389万5300円、10~99人で761万2000円になり、年収に占めるボーナスの割合は29.3%と18.3%です。課長級では、1,000人以上で1117万7100円(ボーナスの割合28.7%)、10~99人で646万6000円(同19.7%)でした。勤め先の規模によって、年収に占めるボーナスの重みも違っていることがわかります。
推定年収の大きさだけでなく、そのうちボーナスがどれくらいを占めているかを知っておくと、収入の見通しを立てやすくなるでしょう。ボーナスは会社の業績などによって変わることもあるため、毎月の暮らしは月々の給与の範囲でまかない、ボーナスは貯蓄や大きな支出に回すようにしておくと、家計が安定しやすくなるでしょう。
ここまでをまとめると、令和7年の調査で、年間のボーナスは部長級が月給の3.8か月分、課長級が4.1か月分、係長級が3.8か月分でした。企業規模別では、1,000人以上の部長級が5.0か月分で、部長級と課長級の推定年収に占めるボーナスの割合はおよそ4分の1でした。
4. 【冬のボーナスの前に】自分の月数を計算し、決まり方と使い道を確かめる
冬のボーナスを受け取る前に、次の3つの順で確かめておくと整理しやすくなります。
まず、自分のボーナスが月給の何か月分かを計算してみましょう。昨年の夏と冬の賞与明細を合わせた金額を、基本給に毎月決まって支給される手当(職務手当や家族手当など)を足した、残業代を除く月々の給与で割ると、今回の調査に近い物差しで比べられます。たとえば、月給50万円の人の年間のボーナスが200万円なら、4.0か月分という計算です。ただし、調査の月数は平均で、時点の違う数字を割った目安である点には気をつけましょう。計算した月数を、同じくらいの規模の会社の部長級・課長級・係長級・非役職の月数と並べてみると、自分の今の位置づけをつかむ手がかりになります。
次に、ボーナスの決まり方を確かめます。会社の業績や個人の評価でどう変わるのか、支給の時期や回数は、勤め先の給与の規程や説明で確かめられることがあります。管理職になると評価の仕組みが変わる会社もあるため、これからの昇進も見すえて知っておくと、年収の見通しを立てる手がかりになります。月々の給与に占める残業代などの部分は役職によって違うため、月々の給与とボーナスを合わせて考えておきたいところです。
そして、使い道をあらかじめ決めておきます。生活費の不足、貯蓄や住宅ローンの返済、子どもの教育費など、目的ごとに分けておくとわかりやすいでしょう。また、賞与明細で税金や社会保険料が引かれたあとの手取りの金額を確かめてから、使い道を決めるようにしましょう。年に2回まとまったお金が入るのを前提に、1年分の家計の計画を立てておくと、ボーナスの月の使いすぎを防ぐことにもつながります。
5. まとめにかえて
令和7年賃金構造基本統計調査では、年間のボーナスは部長級が月給の3.8か月分、課長級が4.1か月分、係長級が3.8か月分、非役職が2.8か月分でした。企業規模によって月数は違い、部長級と課長級では推定年収のおよそ4分の1が賞与です。
冬の賞与を受け取る前に、自分の賞与の月数と決まり方を確かめ、これからの家計の計画に生かしていきましょう。夏と冬で合わせた年間の金額で考えるのがポイントです。給与と合わせて、賞与の月数や会社の規模にも目を向けておくと、自分の年収の位置づけがつかみやすくなります。
6. 編集部よりコメント
一方で、ボーナスは毎月の給与とは違い、会社の決まりによって支給される金額が変わることがあります。年収に占める割合が大きい分、ボーナスを前提にした家計にしていると、減ったときの影響も大きくなります。会社の規模によっても月数は違うため、自分の家計に合った使い方を考えておくことが大切です。今回見たように、年収に占めるボーナスの割合は役職や会社の規模によって違います。自分の年収のうち、どれだけをボーナスが占めているのかを一度計算しておくとよいでしょう。
冬のボーナスの時期は、1年の家計を振り返るよいきっかけです。毎月の収支とボーナスの使い道を分けて書き出し、夫婦や家族で話し合っておくと、これからのお金の計画を立てる手がかりになるでしょう。
参考資料
宮野 茉莉子
