よくある離婚の原因のひとつ、それが「浮気」。平成29年の「司法統計の結果」によると、妻から夫への離婚申し立ての動機は1位が「性格の不一致」2位が「暴力」そして3位が「浮気」となっています。

このように、夫の浮気をきっかけに離婚を決意する女性も多い一方、「離婚」ではなく「再構築」の道を選ぶ女性も少なからずいます。離婚ではなく共に生きる理由…それは果たして「愛情」でしょうか?それとも…?

それでもやっぱり好きだからです

Aさんのご主人が浮気をしたのは、結婚5年目のこと。相手は会社の同僚です。関係は結婚直後から続いていたこともわかり、Aさんの心は粉々に打ち砕かれてしまいました。食事も摂れず、夜も眠れないAさんはみるみる痩せてしまい、見かねた友人たちが離婚を勧めるほど。しかしAさんは離婚ではなく、再構築の道を選びました。

「主人が涙を流して謝罪し、浮気相手とも別れたこと。これから一生をかけて償うので、どうか離婚だけはしないでほしい、と懇願されたこと。そして何より私が夫のことをまだ愛していたので、夫と別れるということは考えられませんでした」

もう一度やり直そうと決めたAさん。しかし、簡単に気持ちを切り替えられるはずもありません。「浮気発覚から1年。今でも当時のことがフラッシュバックして、夫を責めてしまうことがあります。こんなことばかりしていたら、いつか夫に愛想を尽かされると頭ではわかっているのに、気持ちが追いつかなくて…。カウンセリングにも通いはじめました。いつかきれいに吹っ切れる日が来ると信じて…」

子どもから父親を奪えませんでした

Cさん夫婦には5歳の女の子がいます。娘を溺愛し、家族サービスに勤しむ良き父である夫が、よもや浮気をしていたなんて考えもしなかった、とCさんは語ります。「きっかけは浮気相手に送る予定だったLINEを私に誤送信したこと。そこには『明日やっと会えるね。何が食べたい?』という文言。どういうことか問い詰めると、夫は出会い系サイトで知り合った女性と浮気をしていたことを告白しました」

幸せな毎日がもろくも崩れ去ったように思えたCさんの脳裏に浮かんだのは「離婚」の二文字。「信用できない人とは一緒に暮らせない」と思っていたそうです。「でも、娘のことを思うと離婚はできませんでした」

Cさんの娘はパパが大好き。Cさんのご主人が仕事から帰ると真っ先に玄関にお迎えに。「パパ大好き ママ大好き」というお手紙や、家族3人が手をつないでいる絵をふたりにプレゼントしてくれることもしょっちゅうなのだとか。

「大人の勝手で娘から父親を奪えない。私が過去のことを水に流しさえすれば、幸せな家族になれるんだと自分に言い聞かせています。主人は事あるごとに『すまなかった』『ありがとう』と言ってきますが、もう主人に気持ちはありません。ただ、娘が幸せそうに笑ってくれること、それが私の幸せなんです。娘が巣立ったら、離婚するでしょうね」

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