さて、シニア女性が夜のお出かけを楽しんでいることが分かりましたが、同時に、心配や不安ごとを気にする声がありました。

シニア女性に多いのが、「足元に気をつけて転ばないようにする」「自転車や車に気をつける」「電車やバスなどの時間を意識する」というものです。

その他にも、

「主人は、口ではいいよというけれど、実際自分が帰宅したとき誰もいないのはいやと言う。(60 代前半)」

「健康的ではないような気がする。 運転しにくく危険度が高い。(70 歳以上)」

「暗くなってからの一人での外出は不安だし、危険も伴うのでよほどの急用でない限り、したいと思わない。(70 歳以上)」

という理由で、夜の外出を億劫と感じたり、抵抗があったりするシニア女性がいます。

とはいえ、
「駅近くに引っ越し、帰る時間を気にしなくていいので気が楽。夫の理解があるので午前様でも大丈夫なのが嬉しい。(50 代後半)」
「昔から出かけるのは自由。旦那も自分で食事をしている。友達と出かけるときや飲んで来るときも食事を用意したりはしない。お互いに干渉しないでやっている。(60 代後半)」
「気の合った友人と、ときどき思い切りおしゃべりをするのは、明日の糧に必要。お酒は強くないが雰囲気は好きなので、誘われれば積極的に出かける。(60 代後半)」 という好意的な感想が多いです。

シニア女性が夜の外出を楽しむためには、4つのポイントが大切かもしれません。

1. 防犯や交通の安全が確保されている
2. 安心して帰宅できる方法がある
3. 誰かと一緒で安心できる
4. 家で待っている家族の夕食準備をしなくていい

夫・パートナーの理解がないと、夜のお出かけはしにくいようです。男女問わず、「夜の外出は健康的ではない」「主婦は家を守るもの」という保守的な考え方をしているシニアが少なくないからです。夫・パートナーと話し合って理解してもらったり、一緒に出かけたりして、ストレスなく毎日を楽しみたいですね。

まとめ

シニア女性の7割が直近3カ月以内に17時以降の外出をしたことがあります。特に、仕事をしている人に多く、活動的な様子が伺えます。

一緒に外出する相手としては、「女友達」が最も多く、続いて「ひとりで」や「夫・パートナー」となっています。女友達とは「飲み会」、ひとりでは「スーパーやコンビニなどでのちょっとした日常感のある買い物」、夫・パートナーとは「レストランで食事(お酒あり)」と、違った楽しみ方をしているようです。

とはいえ、夜道の防犯や帰宅する方法について心配する声があります。また、家で待っている家族の食事が気になるようです。トラブルなく、お出かけを楽しめるように、家族の理解を得るのが大切ですね。

瀬戸山 佳菜