4. 記念金貨を額面で引き換えると、計算上の金の値打ちとの差は59万3390円

記念金貨を金融機関の窓口に持ち込むと、額面どおりの通常の貨幣やお札と引き換えになります。金としての値打ちは、そこで手放すことになります。

4.1 天皇陛下御即位記念10万円金貨1枚で、差は59万3390円

たとえば天皇陛下御即位記念10万円金貨では、2026年10月14日の店頭買取価格で計算すると69万3390円で、額面10万円との差は59万3390円です。天皇陛下御在位60年記念10万円金貨は46万2260円で、額面との差は36万2260円になります。

皇太子殿下御成婚記念5万円金貨は41万6034円で、額面5万円との差は36万6034円です。これらはいずれも金の量だけから計算した金額で、実際に売るときの価格は買取店によって決まります。

4.2 1万円金貨の多くは、造幣局が販売したプレミアム貨幣

財務省によると、素材に金や銀などの貴金属を含むなどして製造費用が額面を超える貨幣を「プレミアム貨幣」と呼び、造幣局が販売しています。財務省の一覧でも、1万円金貨の多くは引換開始日の欄が「販売申込期間」となっています。

プレミアム貨幣として購入した1万円金貨を額面で引き換えると、受け取れるのは1万円です。購入時の申込書や案内が残っていれば、いつ、いくらで買ったかも一緒に確かめておくと、売るか持ち続けるかを考える材料になります。

5. 記念金貨を金融機関に持ち込む前に、家族で確かめておきたい3つのこと

記念金貨は見た目では額面がわかりにくいこともあるため、窓口に行く前に次の3つを整理しておくと安心です。

5.1 年銘と図柄から、どの記念金貨かを特定する

同じ10万円金貨でも、天皇陛下御在位60年記念(20グラム)と天皇陛下御即位記念(30グラム)では金の量が違います。表面の年銘と図柄を財務省の「記念貨幣一覧」と照らし合わせ、種類ごとに枚数を書き出しておきます。

5.2 額面で使うか、金として売るか、持ち続けるかを先に決める

額面で使えば確実に10万円や1万円として使えますが、金としての値打ちは手元に残りません。売る場合は、その日の金価格で目安を計算し、複数の買取店で価格を比べてから決めると、納得して手放せます。

5.3 保管場所と枚数を家族に伝えておく

記念金貨は、本人が亡くなった後に家族が見つけることもあります。どこに何枚あるかを家族と共有しておけば、額面のお金として使ってしまう前に、金の量を確かめることができます。

6. 記念金貨は「額面」と「金の量」の両方で確かめる 引き換え前に見ておきたいこと

財務省の「記念貨幣一覧」によると、天皇陛下御即位記念10万円金貨は純金30グラム、天皇陛下御在位60年記念10万円金貨は純金20グラム、皇太子殿下御成婚記念5万円金貨は純金18グラムです。

天皇陛下御即位記念10万円金貨に含まれる金は、2026年10月14日の店頭買取価格で計算すると69万3390円になります。一方で、額面どおりのお金として使ったり、金融機関で引き換えたりすれば、受け取れるのは額面の10万円です。

金としての値打ちは毎日の金価格で変わり、実際の買取価格は買取店が決めます。手元の金貨がどれにあたるかは、表面に刻まれた年銘と図柄を財務省の「記念貨幣一覧」と照らし合わせると確かめられます。額面での引き換えは金融機関の窓口で、売る場合の価格は複数の買取店で確かめてみてください。

参考資料

中本 智恵