4. 個人向け国債を初めて買う20歳代・30歳代は、発行から1年は換金できないことを先に確かめる

個人向け国債は、普通預金のようにいつでも引き出せるお金ではありません。初めて買う前に、中途換金のルールを確認しておきます。

4.1 個人向け国債の中途換金は、原則として2回目の利払日(発行から1年経過)以降

財務省によると、個人向け国債は第2期利子支払日(発行から1年経過)以降であれば、原則としていつでも、口座を開設している取扱機関で一部または全部を中途換金できます。

たとえば10月募集分では、発行日が2026年11月16日で、2回目の利払日は2027年11月15日です。それまでは原則として換金できないため、1年以内に使う予定があるお金は個人向け国債には向きません。

ただし、口座名義人が亡くなった場合や、災害救助法の適用対象となった大規模な自然災害により被害を受けた場合は、2回目の利払日の前でも中途換金できます。

4.2 中途換金すると、直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685が差し引かれる

中途換金で受け取る金額は、額面金額に経過利子相当額を足し、中途換金調整額を差し引いた額です。中途換金調整額は、直前2回分の各利子(税引前)相当額に0.79685を掛けて計算します。

0.79685は、利子から差し引かれる20.315%分の税金を除いた割合です。元本は額面100円につき100円で戻りますが、直近の利子2回分を税引後にした額に相当する金額が差し引かれることになります。

5. 20歳代・30歳代が個人向け国債を使うなら、普通預金に残すお金を先に決める

個人向け国債の金額を決めるときは、手元のお金を、すぐに使うお金と当面使わないお金に分けるところから始めると考えやすくなります。

5.1 個人向け国債は1万円単位なので、余裕のある金額だけを分けて買える

個人向け国債は最低1万円から1万円単位で購入でき、購入金額に上限はありません。手元のお金をまとめて移す必要はなく、余裕のある金額だけを分けて買うこともできます。

急な出費に備えるお金は普通預金に残し、数年は使う予定のないお金から個人向け国債の金額を決めると、中途換金をせずに済みやすくなります。

5.2 個人向け国債は毎月発行されるので、ボーナスの月など買う時期を選べる

個人向け国債は3タイプとも毎月発行されます。11月募集分は11月9日から11月30日まで、12月募集分は12月7日から12月30日までの募集です。

冬のボーナスなど、まとまったお金が入る時期に合わせて検討する方法もあります。

5.3 初めて個人向け国債を買うときは、取扱機関で国債の口座を開く

財務省によると、初めて国債を購入する場合は、購入する金融機関で国債の取引をするための口座を開設する必要があります。口座を開くときは、運転免許証やマイナンバーが記載されている書類などが必要です。

金融機関によっては、口座の管理手数料などがかかる場合があります。口座を開く前に、取扱機関の窓口やホームページで確かめておくと安心です。

6. 個人向け国債の10月募集分は10月30日まで 利率の決まり方と確かめ先

個人向け国債の10月募集分は固定5年が年2.39%で、令和7年度の販売額は約6.2兆円と前年度から増えました。財務省は、これまで50歳以上が中心だった購入者層を、20歳代・30歳代にも広げようとしています。

個人向け国債は、発行から1年は原則として換金できません。初めて買うときは、普通預金に残すお金を先に決めてから、数年は使わない分で金額を考えると安心です。

利率は募集ごとに基準金利から算式で決まり、次の11月募集分は11月6日に発表される予定です。募集中の回号の利率や募集期間は財務省の「個人向け国債」のページで、口座の開き方や手数料は取扱機関の窓口で確かめてみてください。

参考資料

中本 智恵