5. 産後ケアの利用料が無料になるには、住民税非課税の証明を出す手続きが要る

長崎市の案内には、市民税非課税世帯と生活保護世帯の利用料は無料で、証明書の提出が必要と書かれています。非課税世帯であっても、手続きをしなければ減免前や課税世帯と同じ料金で案内されることがあります。

5.1 出産の前後に転入した世帯は、前の市町村の非課税証明書を求められることがある

住民税は、その年の1月1日に住んでいた市町村で課税されます。那覇市の案内では、市で課税状況を確認できない場合は自己負担額の免除の対象外になり、転入前の市町村で非課税だった場合は、非課税を証明する書類の提出が必要としています。

自治体で保険料の計算をしていた当時も、転入してきた人の所得は前の住所地に照会して確かめていました。照会には時間がかかることがあるので、出産の前後に引っ越した世帯は、前の住所地の非課税証明書を早めに取っておくと、利用の申請がスムーズです。

5.2 世帯のうち1人でも課税されていれば、非課税世帯の扱いにならない

住民税非課税世帯は、世帯全員の住民税がかからないことが条件です。育児休業中で前年の収入がある人や、同居する家族に課税されている人がいると、世帯としては課税の扱いになります。

本人の住民税だけを見て非課税だと考えていると、申請のときに区分が違っていたということになりかねません。同じ世帯の家族の課税状況も、あわせて確かめておきましょう。

6. 里帰り出産で県外の施設を使うときは、事前に住んでいる市への申請がいる

長崎市の案内では、長崎市民が県外(県内の一部施設を含む)へ里帰りして産後ケアを利用した場合、利用料を償還払いで扱います。ただし対象外になる場合もあるため、事前にこども家庭センター(子育てサポート課)へ連絡するよう求めています。

県外の施設を産後ケア事業として使う場合も、長崎市への利用申請が必要です。里帰り先の施設を使ってから申請しようとすると、減免を受けられないおそれがあります。

償還払いは、いったん利用料を払い、あとから市町村に請求して払い戻しを受けるしくみです。施設で払ったときの領収書は、申請が終わるまで保管しておきましょう。

7. まとめ

産後ケア事業は、出産後1年以内の母子を対象に市町村が行う事業で、国は住民税非課税世帯の利用料の減免に1回5000円を基準額として補助しています。長崎市は市民税非課税世帯なら利用料が無料で、課税世帯も5回目までは1回2500円の減免があります。千葉市は非課税世帯でも利用料の5%を負担します。

無料や減額を受けるには、非課税の証明を出す手続きが必要なことがあります。妊娠中のうちに、住んでいる市町村の母子保健の担当課に、料金と証明書、里帰り先で使うときの手続きを確認しておきましょう。

参考資料

太田 彩子