4. 自分の年収はどれくらいか

給与階級別の割合を上の階級から足していくと、自分の年収が民間の給与所得者のどのあたりにいるかの目安になります。令和7年分の数字で確認します。

4.1 令和7年分で年収500万円を超える給与所得者は37.7%

令和7年分の給与階級別の割合を上から足すと、次のようになります。

  • 年収400万円超:53.0%
  • 年収500万円超:37.7%
  • 年収600万円超:25.8%
  • 年収700万円超:18.0%
  • 年収900万円超:9.0%

たとえば年収650万円の人は600万円超700万円以下の階級に入り、給与所得者全体の上位18.0%から25.8%の間にいることになります。

4.2 民間給与実態統計調査の給与所得者には、パート・アルバイトも含まれる

この割合は、パート・アルバイトで働く人や役員も含めた、1年を通じて勤務した給与所得者全体の数字です。年収の低い階級には、短い時間で働く人も含まれます。

フルタイムで働く人どうしで比べたい場合や、同じ年代と比べたい場合は、条件をそろえた統計とあわせて見ると、自分の位置をより正確につかめます。

5. 年収が上がったときは、所得税の税率区分と手取りの変化を確かめる

年収が上がると、所得税の負担も変わります。額面の年収だけで家計を組むと、思ったほど手元に残らないことがあります。

5.1 所得税は5%から45%までの7段階の超過累進税率

国税庁によると、所得税の税率は、課税される所得金額に応じて5%から45%までの7段階に区分されています。課税される所得金額が195万円以上330万円未満の部分は10%、330万円以上695万円未満の部分は20%です。

超過累進税率では、上の区分の税率がかかるのは、その区分を超えた部分だけです。年収が上がっても所得全体に高い税率がかかるわけではありませんが、増えた分に対する負担の割合は上がります。

5.2 昇給した分は、使い道を先に決めて先取りで積み立てる

昇給して手取りが増えたら、増えた分のうちいくらを貯蓄に回すかを先に決め、給与が振り込まれたらすぐに別の口座へ移すようにしておくと、生活費がいつのまにか膨らむのを防げます。

源泉徴収票を前年の分と並べ、「支払金額」と「源泉徴収税額」がそれぞれいくら増えたかを見ておくと、額面と手取りの伸び方の違いがわかります。

6. 年収だけでなく手取りで家計を考えよう

民間給与実態統計調査で1年を通じて勤務した給与所得者を見ると、年収600万円を超える人の割合は令和3年分の21.6%から令和7年分は25.8%に上がりました。年収300万円以下の割合は36.0%から31.5%に下がり、年収の分布は4年で上の階級へ移っています。

自分の年収の位置を確かめるときは、給与所得者全体の数字であることを押さえたうえで、源泉徴収票の金額と比べてみてください。

また、年収だけでなく、大切なのは手取りや、また貯蓄額に視点を当てることも大切です。

年収のニュースに一喜一憂することなく、手取りや貯蓄の面からもマネープランを考えましょう。

参考資料

宮野 茉莉子