正社員として働く女性と、パートやアルバイトなど正社員以外で働く女性では、1年間の給与はそれぞれどのくらいなのでしょうか。年代によって金額がどう動くのかも、これからの働き方を考えるうえで気になるところです。
国税庁の「令和7年分 民間給与実態統計調査」では、1年を通じて勤務した女性の平均給与が、正社員(正職員)で444万円、正社員(正職員)以外で179万円でした。年代ごとの数字は、厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」から計算できます。
また、2026年10月1日には、パートなど短時間で働く方が社会保険に加入する要件のうち、いわゆる「106万円の壁」と呼ばれてきた賃金要件が撤廃されました。これにより、働き方を改めて考える方もいるでしょう。
今回は正社員と正社員以外の平均的な収入を見た後、106万円の壁撤廃について解説します。
1. 最新【女性の平均年収】正社員は444万円、正社員以外は179万円
国税庁の民間給与実態統計調査は、民間の事業所に勤める人が1年間に受け取った給与の実態を調べたものです。2025年分によると、1年を通じて勤務した女性のうち、正社員(正職員)は1221万人で平均給与は444万円、正社員(正職員)以外は867万人で平均給与は179万円でした。
年収の金額だけでなく、社会保険に加入しているかどうかや、賞与があるかどうかも、働き方を考えるときの材料になるでしょう。ここでいう給与は、給料・手当と賞与を合わせた1年間の支給総額で、給与所得控除の前の収入金額です。通勤手当など税金のかからない分は含みません。「1年を通じて勤務した」とは、1月から12月まで続けて勤め、12か月分の給与を受け取った人を指します。
正社員(正職員)以外は、パート・アルバイトなど、勤め先で正社員として処遇されていない人です。1週間に働く時間や日数は人によってさまざまで、平均給与には、短い時間で働く方から長い時間働く方までの給与がまとめて入っています。ご自身の金額と並べるときは、働く時間や日数が近い方の数字かどうかもあわせて見ておくと、数字を受け止めやすくなります。
2. 【年代別】女性の正社員・正社員以外の推定年収を一覧で見る
年代ごとの数字は、厚生労働省の賃金構造基本統計調査から見ていきます。この調査では、2025年6月分の月の給与と、2024年1月から12月までの1年間の賞与が、雇用形態別・年齢階級別に公表されています。推定年収は、6月分の「きまって支給する現金給与額」の12か月分に、「年間賞与その他特別給与額」を加えて計算しました。
正社員・正職員の推定年収は、20〜24歳の357万3800円から年代とともに増え、55〜59歳で542万8300円、60〜64歳で474万2300円でした。正社員・正職員以外は、25〜29歳から55〜59歳までの各年代で287万9100円から297万8400円のあいだにあり、60〜64歳は319万400円でした。
この表の数字は、通常の所定労働時間・日数で働く「一般労働者」のものです。同じ事業所のほかの労働者より1日の所定労働時間が短い方や、1週間の所定労働日数が少ない方は「短時間労働者」として別に集計されるため、ここには入っていません。国税庁の正社員以外の平均給与とは、数えている人の範囲が違う点に注意が必要です。
ご自身の推定年収も、同じ形で計算できます。6月の給与明細の総支給額を12倍し、前の年に受け取った賞与の合計を足すと、表と並べやすい数字になります。残業の多い月かどうかで金額が変わるので、いくつかの月で試してみるのもよいでしょう。
ご自身の年収と並べるときは、源泉徴収票の「支払金額」の欄が、1年間に受け取った給与を確かめる手がかりになります。毎月の給与明細と賞与の明細を手元に置いて、どちらの数字と比べるのが自分に合っているかを先に決めておくと、数字に振り回されにくくなります。どちらも平均の金額なので、同じ年代でも一人ひとりの金額には幅があります。表の数字は目安の一つとして受け止めてください。
