2019年10月1日からの消費税が10%に引き上げられたタイミングで、キャッシュレス決済ポイント還元が開始しました。政府としては、キャッシュレス決済を推進させたい狙いがあります。

しかし、若者はPayPayや楽天PayといったQRコード決済を上手に使い、お得な買い物をしているイメージがありますが、シニア女性はどうなのでしょうか。

そこで、株式会社ハルメクが55~79歳のシニア女性230名を対象に「キャッシュレスに関するwebアンケート調査」を実施しました。なお、ここでいう、「キャッシュレス決済」とはQRコード決済のほか、Suicaやnanacoなどの電子マネーやクレジットカードといった現金を使わない支払方法全般を対象としています。

シニア女性の9割がキャッシュレス決済を利用

意外に思われるかもしれませんが、キャッシュレス決済を「現在使用している」と答えた人は全体の95.7%で、「過去に利用したことがある(1.7%)」と合わせると、97.4%にも及ぶことが分かっています。

キャッシュレス決済を利用する理由としては3つ挙げられます。

1. レジでの支払いがスムーズに行える
2. 財布が小銭でふくらまずにすっきりする
3. ポイントがついてお得になる

具体的な意見を聞いてみましょう。

「レジで小銭を出すのに時間がかかるのは、みっともないと感じる(57歳)」
「レジでお金を出す手間がないので、時間短縮になって良い(58歳)」
「おつりで小銭が貯まることがなくて良い(61歳)」
「電子マネーはポイントがたまるのでできるだけ活用しようと思う(71歳)」
「使えるお店が多く、とても便利に感じている(61歳)」

キャッシュレス決済のメリットを感じているようですね。それでは、具体的にどんなキャッシュレス決済を利用しているのか掘り下げてみましょう。

利用したことのあるキャッシュレス決済サービス

シニア女性が利用したことがあるキャッシュレス決済は、第1位が「電子マネー[Suicaやnanacoなど](96.5%)」、第2位「クレジットカード(89.6%)」、第3位「プリペイドカード[VISAやJCBなどのブランド付き](30%)」、第4位「デビットカード[VISAやJCBのブランド付き](23.9%)」、第5位「QRコード決済以外のスマホ決済(18.3%)」となっています。

さまざまなお得キャンペーンを行っている「QRコード決済」は8.3%と、ごく少数ですが、今回の調査対象230名中19名が、QRコード決済を利用していることになります。利用者数は、「楽天Pay(10人)」「LINE Pay(8人)」「PayPay(8人)」「Origami Pay(2人)」で、何人かは複数のQRコード決済を利用しているようですね。

QRコード決済は、非常に便利な支払い方法なのですが、まだまだ55~79歳のシニア女性には浸透していないことが分かります。なぜ、QRコード決済を利用していないのか、その理由を明らかにしましょう。

QRコード決済を利用していない5つの理由