75歳以上の方などが加入する後期高齢者医療制度では、保険料が2年ごとに見直されます。2026年4月からは、新しい保険料率が適用されています。

厚生労働省によると、2026・27年度の被保険者1人あたりの平均保険料額(医療分)は、全国平均で月7989円の見込みです。2024・25年度の7411円から578円(7.8%)増えました。2026年度からは、子ども・子育て支援金として「子ども分」の保険料も加わり、全国平均で月194円の見込みです。

この記事では、後期高齢者医療の保険料の全国平均と都道府県別の金額、保険料が上がった主な要因を確認します。記事後半では、医療機関の窓口で支払う負担割合の基準も整理します。

1. 【後期高齢者医療】2026・27年度の平均保険料は「月7989円」に、2年前より578円増

まずは、厚生労働省「後期高齢者医療制度の令和8・9年度の保険料率について」から、全国平均の保険料を確認します。

1.1 均等割額は年5万6083円、所得割率は10.17%

後期高齢者医療の保険料は、被保険者全員が負担する「均等割」と、所得に応じて負担する「所得割」で計算されます。保険料率は、都道府県ごとに設けられた後期高齢者医療広域連合が決めます。

2026・27年度の全国平均の均等割額は年5万6083円で、2024・25年度の5万389円から5694円増えました。所得割率は10.17%で、2024・25年度の10.21%からわずかに下がっています。

平均保険料額は年9万5875円、月7989円です。2024・25年度の年8万8940円、月7411円から、月578円の増加となりました。

1.2 2026年度から「子ども分」の保険料が月194円加わる

2026年度からは、医療分とは別に「子ども分」の保険料もかかります。子ども分は、こどもや子育て世帯を社会全体で支えるため、高齢者を含む全ての世代や企業が拠出する「子ども・子育て支援金」です。

2026年度の子ども分は、均等割額が年1351円、所得割率が0.25%で、1人あたりの平均保険料額は月194円の見込みです。子ども・子育て支援金制度は2026年度から2028年度にかけて段階的に構築されるため、2027年度の子ども分の保険料率は、2026年度末までに各広域連合の議会で決まります。

後期高齢者医療の保険料(全国平均)を、2024・25年度と2026・27年度で比べました。1/5

後期高齢者医療の保険料(全国平均)

出所:厚生労働省「後期高齢者医療制度の令和8・9年度の保険料率について」をもとにLIMO編集部作成

なお、2026・27年度の平均保険料額は、各広域連合が保険料を改定する条例を改正したときの見込み額です。実際に各被保険者に課される保険料額の平均とは異なります。

2. 【後期高齢者医療】都道府県別でみる保険料、最も高いのは東京都「月1万352円」

後期高齢者医療の保険料率は広域連合ごとに決まるため、住んでいる都道府県によって保険料の水準が異なります。

2.1 月1万円を超えたのは東京都だけ

2026・27年度の1人あたり平均保険料額(月額)が最も高いのは東京都の1万352円で、47都道府県のなかで唯一1万円を超えました。神奈川県の9842円、愛知県の9045円、大阪府の9010円、沖縄県の8731円が続きます。

2.2 最も低い青森県は4990円で、東京都の半分以下

最も低いのは青森県の4990円で、東京都の半分以下です。岩手県の5496円、福島県の5744円、秋田県の5847円、新潟県の5852円が続き、下位5県は、東北地方の4県と新潟県でした。

都道府県別にみた、後期高齢者医療の1人あたり平均保険料額(月額)の上位5と下位5です。2/5

都道府県別にみた後期高齢者医療の平均保険料額

出所:厚生労働省「後期高齢者医療制度の令和8・9年度の保険料率について」をもとにLIMO編集部作成

3. 【後期高齢者医療】佐賀県は月1389円増、青森県・山梨県は逆に減少

2024・25年度と比べた増え方も、都道府県によって差があります。

3.1 佐賀県と石川県は月1300円以上の増加

平均保険料額(月額)の増加額が最も大きいのは佐賀県で、6770円から8159円へ1389円(20.5%)増えました。石川県も6731円から8065円へ1334円(19.8%)増えています。

増加率で最も大きいのは秋田県で、4684円から5847円へ24.8%増えました。秋田県は2024・25年度は全国で最も低い水準でしたが、2026・27年度は下から4番目になっています。

3.2 青森県と山梨県は保険料が下がった

一方、青森県は5126円から4990円へ136円(2.7%)、山梨県は7320円から7070円へ250円(3.4%)下がりました。平均保険料額が前の期間より下がったのは、この2県だけです。

平均保険料額(月額)の増加額が大きい5県と、下がった2県です。3/5

後期高齢者医療の平均保険料額の増加額が大きい県と下がった県

出所:厚生労働省「後期高齢者医療制度の令和8・9年度の保険料率について」をもとにLIMO編集部作成