病院の受付でマイナンバーカードをカードリーダーに置いたとき、更新を促す表示が出て戸惑ったことはないでしょうか。
マイナ保険証として使うには、カードに入っている電子証明書が有効でなければなりません。厚生労働省は、電子証明書の有効期限が切れたあとも3か月間は健康保険証として使える措置をとる一方、そのあいだは診療情報や薬剤情報を医療機関に提供できないと案内しています。
この記事では、電子証明書の有効期限がいつ来るのか、期限が過ぎたあとにマイナ保険証の使い方がどう変わるのかを、厚生労働省とデジタル庁の資料で確かめます。
1. マイナ保険証に必要な電子証明書は、発行から「5回目の誕生日」で有効期限を迎える
マイナンバーカードには、カード本体の有効期限と、カードに入っている電子証明書の有効期限の2つがあります。マイナ保険証の利用に関わるのは電子証明書のほうです。
1.1 カード本体は18歳以上なら10回目、電子証明書は年齢にかかわらず5回目の誕生日まで
デジタル庁によると、マイナンバーカード本体の有効期限は、18歳以上で申請した場合はカード発行から10回目の誕生日まで、18歳未満で申請した場合は5回目の誕生日までです。2022年3月31日までに20歳未満で申請したカードも、5回目の誕生日までとされています。
一方、電子証明書の有効期限は、年齢にかかわらず発行から5回目の誕生日までです。18歳以上でカードを作った人は、カード本体の期限より先に、電子証明書の期限がやってきます。
1.2 有効期限の2〜3か月前を目途に、J-LISから有効期限通知書が届く
デジタル庁は、有効期限の2か月から3か月前を目途に、地方公共団体情報システム機構(J-LIS)から有効期限通知書が送られると案内しています。
厚生労働省の資料では、有効期間満了日まで3か月以下になると、医療機関や薬局の顔認証付きカードリーダーの画面にも、市区町村の窓口で更新手続を行うよう促す表示が出るとしています。受付で出る表示は、この案内です。
2. 電子証明書の有効期限が過ぎても、マイナ保険証は3か月間使える
電子証明書の更新が間に合わなかった場合でも、すぐにマイナ保険証で受診できなくなるわけではありません。期限後の扱いを順に見ていきます。
2.1 有効期限満了日が属する月の末日から3か月間は、健康保険証として利用できる
厚生労働省のよくある質問では、電子証明書が失効している場合でも、有効期限満了日が属する月の末日から3か月間は健康保険証として利用できる措置を行っているとしています。
この間も、受付では通常どおり暗証番号の入力や顔認証で本人確認を行い、手元のマイナンバーカードで資格確認を受けます。
2.2 3か月のあいだは、診療情報・薬剤情報等は医療機関に提供されない
ただし、この3か月間に共有されるのは保険資格の情報だけです。厚生労働省は、診療情報・薬剤情報等を提供することはできないと説明しています。
マイナ保険証で受診すると、本人の同意のうえで過去の薬の情報などを医師や薬剤師が確認できます。期限が切れたまま受診すると、その情報は使われないことになります。
2.3 更新しないままだと、医療保険者から資格確認書が職権で交付される
厚生労働省の資料では、電子証明書の有効期限が切れてから3か月後までに、医療保険者から資格確認書を職権で交付するとしています。更新しないままの場合はマイナ保険証の利用登録が解除され、資格確認書が交付される扱いです。
マイナ保険証に必要な電子証明書の有効期限は、年齢にかかわらず発行から5回目の誕生日です。期限が過ぎても3か月間は受診できますが、診療情報や薬剤情報は医療機関に共有されません。
自分の電子証明書がいつ切れるかは、J-LISから届く有効期限通知書のほか、マイナポータルにログインしてトップページの「マイナンバーカード」を選ぶと確かめられます。
ここからは、電子証明書の更新手続きの受付時期と、期限が切れたときに使えなくなるほかの手続き、3か月を過ぎたあとの受診の方法を確認していきます。
カードの表面に書かれた有効期限と、電子証明書の有効期限は別の日付です。
カードの期限だけを見て安心していると、先に来る電子証明書の期限を見落としやすいように思います。
