1.2 遺族厚生年金
遺族厚生年金は、厚生年金保険の被保険者が亡くなった場合に受け取れます。
特徴として、子どもがいない配偶者も受け取れるほか、父母や孫などが対象となるケースもある点が挙げられます。
〈受給要件〉
死亡した加入者が、以下のいずれかを満たすこと
- 厚生年金の被保険者である間に死亡した(※1)
- 厚生年金の被保険者期間に初診日がある病気やケガが原因で初診日から5年以内に死亡した(※1)
- 1級・2級の障害厚生(共済)年金を受け取っている人が死亡した
- 老齢厚生年金の受給資格を満たした人が死亡した(※2)
(※1)死亡日の前日において、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む)が国民年金加入期間の3分の2以上であることが必要。ただし、死亡日が2036年3月末日までかつ死亡した人が65歳未満であれば、死亡日の前日において、死亡日が含まれる月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がなければよい
(※2)保険料納付済期間、保険料免除期間および合算対象期間並びに65歳以降の厚生年金保険の被保険者期間を合算した期間が25年以上ある人に限る
〈対象者〉
遺族厚生年金は、子のある配偶者を先頭に、子・子のない配偶者・父母・孫・祖父母の順で、いちばん先の人が受け取る2/4
出所:日本年金機構「遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額)」をもとにLIMO編集部作成
- 死亡した人に生計を維持されていた遺族のうち、もっとも優先順位が高い人
優先順位は次の通り
- 子のある配偶者
- 子(18歳年度末までの子、または20歳未満で障害等級1級・2級の状態にある子)(※1)
- 子のない配偶者(※2)
- 父母(※3)
- 孫(18歳年度末までの孫、または20歳未満で障害等級1級・2級の状態にある孫)
- 祖父母(※3)
(※1)子のある妻または子のある55歳以上の夫が遺族厚生年金を受け取っている間は対象外
(※2)子のない30歳未満の妻は、5年間のみ受給可能。子のない夫は55歳以上である人に限り受給できるが、受給開始は60歳から(ただし、遺族基礎年金をあわせて受給できる場合に限り、55歳から60歳の間であっても遺族厚生年金を受給できる)
(※3)父母または祖父母は55歳以上である人に限り受給できるが、受給開始は60歳から
〈金額〉
- 死亡した人の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3
ただし、65歳以上で老齢厚生年金の受給権を持つ人が配偶者の死亡によって遺族厚生年金を受け取る場合、計算方法が異なります。
2. 遺族年金の請求に必要な書類一覧
遺族年金の請求手続きに必要な添付書類は、以下のとおりです。
- 戸籍謄本(記載事項証明書)または法定相続情報一覧図の写し(※)
- 世帯全員の住民票の写し(※)
- 死亡者の住民票の除票
- 請求者の収入が確認できる書類(※)
- 子の収入が確認できる書類(※)
- 死亡診断書のコピー等
- 受取先金融機関の通帳等
(※)マイナンバーの記入により省略可能
ただし、戸籍謄本を省略できるのは、遺族年金の請求者が亡くなった人の配偶者または子の場合のみです。
また、上記は基本の添付書類であり、世帯の状況によっては追加で書類が必要となるケースもあります。
まずは、書類の提出先である「年金事務所」や「年金相談センター」に問い合わせてみるとよいでしょう。