続いては、生活環境と老化の関係性を見ていきましょう。住んでいる環境は、老化スピードにどんな影響を与えるのでしょうか。

・「私の両親は車社会の田舎で暮らしており、近所でも車で移動しています。自転車や徒歩で出かける機会なんて、ほとんどありません。そのせいか、60代後半になると疲れやすい体になってしまいました。両親より年上の義両親は、今でも歩いて買い物にいくほど元気なのに…」

・「都会に住んでいる私の祖母は、80代になった今でも趣味の水泳を楽しんでいます。きっかけは、近所に室内プールができたことでした。『体を動かすことが楽しくなった』と、近くの博物館や美術館巡りも楽しんでいますよ」

・「姑の口癖は、『行くところがない』『退屈だ』といった内容ばかり。地方に暮らしていて、出かける場所がなく引きこもってばかりいるそうです。体力もどんどん衰えており、足腰が弱まるスピードも速いように感じます」

都会は運動できる施設が多く、外出先も豊富なことから、身体を動かす機会が自然と増えるようです。住んでいる場所に関わらず、日ごろから運動量を意識しておき、健康な体を維持しておきたいものですね。

田舎と都会では「生き方」も変わる?

最後は視野を広げ、「生き方」について見ていきましょう。出会う人や休日の過ごし方など、住む場所によるさまざまな違いを聞いてみました。

・「東京に出てきた途端、人脈がどんどん広がって驚きました。ビジネスチャンスも増えたので、理想の働き方が見つけられそうです」

・「田舎で育った私は、自然や生き物に関する知識に自信があります。一方、都会で育った主人は博物館や本で学んだ知識が多いように感じることが多いですね。どちらがいいとは断言できませんが、『もっと田舎に本や学べる施設があればなぁ』と感じます」

まとめ

こう見ると、田舎と都会のどちらにもメリットがあるように感じますね。とはいえ、学べる場や進路の選択肢は、田舎の方が少ないのも現実です。教育の環境を公平にするためには、自治体への支援や1人1人の意識が重要といえるでしょう。

LIMO編集部