株式市場の振り返り-日経平均株価は続伸、終値で10カ月半ぶり22,500円台回復

2019年10月21日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,548円(+56円、+0.3%) 小幅続伸
  • TOPIX 1,628.6(+6.6、+0.4%) 3日ぶり反発
  • 東証マザーズ株価指数 845.2(+4.8、+0.6%) 3日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,432、値下がり銘柄数:616、変わらず:107
  • 値上がり業種数:26、値下がり業種数:7
  • 年初来高値更新銘柄数:89、年初来安値更新銘柄数:4

東証1部の出来高は8億9,168万株、売買代金は1兆5,304億円(概算)となり、いずれも先週末より減少しました。特段新しいニュースがない中で、休日の谷間という特殊要因も重なって、盛り上がりに欠けた薄商いとなりました。また、市場参加者も多くなかったと推測されます。

売買代金は3日連続の2兆円割れとなり、今年7番目の低水準で引けています。

そのような中、日経平均株価は終日プラス圏で推移しました。ただ、取引時間中の高値は+88円高、安値は+23円高という膠着感の強い値動きとなり、値幅(高値と安値の差)は約65円という狭いレンジ内の推移となりました。

それでも最後までプラス圏を維持して続伸となり、終値ベースでは昨年12月3日以来となる22,500円台回復を果たしています。

なお、TOPIXも同じような値動きで3日ぶりの反発となりました。

東証マザーズ株価指数は3日続伸、売買代金は400億円に満たず今年最低を更新

東証マザーズの出来高は3,113万株、売買代金383億円となり、いずれも先週末より減少しました。依然として個人投資家の物色意欲が停滞しており、売買代金は51日連続の1,000億円割れどころか400億円を割り込む薄商いで、今年の最低を記録しています。

なお、株価指数は3日続伸となりましたが、依然として900ポイント回復は遠い状況と言えましょう。

MUFGや野村HDなど金融株が上昇、ソフトバンクGは一時▲3%安に迫る下落

個別銘柄では、金融株に買戻しが入り、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)や三井住友フィナンシャルグループ(8316)など銀行株が上昇し、大和証券グループ本社(8601)や野村ホールディングス(8604)など証券株は大きく値を上げました。

また、不動産株も買われ、三井不動産(8801)や三菱地所(8802)も堅調に推移したようです。さらに、小売り株が物色された結果、ファミリーマート(8028)などコンビニ株が買われ、良品計画(7453)なども上昇し、スギホールディングス(7649)は年初来高値を更新しました。

その他では、NTTドコモ(9437)やKDDI(9433)など通信株が総じて上昇した中で、ソフトバンクグループ(9984)が財務省による節税防止策などを懸念されて一時▲3%安に迫る逆行安になったのが目を引きました(注:終値はわずかに下落程度)。

一方、医薬品株が総じて売られ、第一三共(4568)や大日本住友製薬(4506)が大幅下落となり、塩野義製薬(4507)や小野薬品工業(4528)も大きく値を下げました。

また、日産自動車(7201)やSUBARU(7270)など自動車株の一角が売りに押され、ファナック(6954)やファーストリテイリング(9983)など指数寄与度の大きい大型株も軟調に推移して引けています。

新興市場(東証マザーズ)では、そーせいグループ(4565)が続伸となった一方、サンバイオ(4592)やブライトパス・バイオ(4594)が大きく値を下げるなど、医療バイオ株では株価が分かれました。また、ウォンテッドリー(3991)は年初来安値を更新する4日続落で引けています。

葛西 裕一