3. 【NISA】インデックス投信を選ぶときに避けたい5つのこと
対象商品が370本に絞り込まれているとはいえ、これから投資を始める初心者にとって、そのなかから自分に合った1本を決めるのは簡単なことではありません。ここでは、商品を選ぶときに避けたい実用的なポイントを5つ挙げます。
3.1 コストを確認せずに選ぶ
信託報酬の平均は0.27%から0.34%の水準ですが、これはあくまで平均です。上限である0.5%や0.75%に近い商品も対象に含まれています。
同じ指数に連動する商品が複数あるときは、目論見書で信託報酬を並べて比べてみてください。
3.2 投資対象を知らずに「人気だから」で選ぶ
届出一覧は運用会社別と対象資産別の2種類が公開されており、どの商品がどの指数に連動しているかを一覧で確かめられます。
売れ筋のランキングだけを見て決めると、自分の資産がどの国のどういう資産に向かっているのかがわからないまま積み立てることになります。
3.3 ひとつの地域やテーマに集中しすぎる
単一指数(株式型)の145本には、国内株式に連動するものと海外株式に連動するものが混在しています。
どちらか一方に寄せると、その地域の相場に結果が左右されます。投資先を分けておく考え方もあり、バランス型の142本はその選択肢にあたります。
3.4 短期の値動きで売買を繰り返す
つみたて投資枠は、毎月など定期的に買い付けていく積立に適した商品を集めた枠です。
値下がりのたびに売却してしまうと、時間を分けて買う効果が働きません。売却した分の非課税保有限度額が使えるようになるのは翌年以降なので、枠の使い方としても効率が落ちます。
3.5 似た投信をいくつも重ねて持つ
287本の指定インデックス投資信託のなかには、同じ指数に連動する商品が何本も含まれています。届出一覧を見ると、TOPIXに連動する商品だけで複数の運用会社が並んでいます。
名前が違っていても連動する指数が同じなら、値動きはほぼ同じです。本数を増やす前に、すでに持っている商品と指数が重なっていないかを確かめておきたいところです。
4. 【NISA】対象商品であることが絶対の利益を意味するわけではない
金融庁の届出一覧に載っていることは、要件を満たしているという意味であって、値上がりを約束するものではありません。
4.1 元本割れの可能性があり、損益通算や繰越控除はできない
つみたて投資枠で買う投資信託は値動きのある商品なので、購入時より値下がりして元本を割り込むことがあります。
NISA口座で出た損失は、特定口座や一般口座の利益と相殺する損益通算ができません。翌年以降に繰り越す繰越控除も使えない仕組みです。
なお、NISAは運用で得た利益が非課税になる制度で、掛金を所得控除できる仕組みはありません。掛金が全額所得控除になるのはiDeCo(個人型確定拠出年金)で、NISAとは別の制度です。
4.2 対象商品は毎月のように入れ替わる
届出一覧は随時更新されており、新しく届出がされた商品が加わることも、届出が取り下げられて対象から外れることもあります。
すでに積み立てている商品が対象から外れた場合の取り扱いは、利用している金融機関から案内があります。気になるときは、金融機関の問い合わせ窓口で確認してみてください。
5. まとめにかえて
今回は、2026年9月16日時点でのNISAつみたて投資枠の対象商品370本の内訳と、商品を選ぶ際に気をつけるべきポイントについて解説しました。
対象商品のうち287本が指定インデックス投資信託であり、その中身は株式だけに投資する単一指数(株式型)が145本、複数の資産に分散する複数指数(バランス型)が142本と、ほぼ同じ本数で並んでいます。また、バランス型のほとんどは海外の資産を含む商品であることがわかりました。
数多くの商品のなかからどれを選ぶか迷ったときは、まず「投資先を日本国内にするか海外を含めるか」、そして「株式だけで積極的に増やすか、複数の資産を組み合わせて手堅くいくか」という2つの大きな軸で絞り込んでいくと、自分に合った商品が見つけやすくなります。
参考資料
- 金融庁「つみたて投資枠対象商品」
- 金融庁「NISA特設ウェブサイト」
LIMO編集部