会社員として働いていると、毎月の給与から厚生年金保険料が天引きされています。
その金額を意識したことはあっても、「生涯でいくら払うのか」「老後にいくら受け取れるのか」を並べて考える機会は意外と少ないのではないでしょうか。
厚生労働省が公表した最新の「厚生年金保険・国民年金事業の概況」(令和6年度)には、平均的な保険料や年金受給額の実態が示されています。
この記事では、現役時代に払う保険料と、老後にもらう年金の平均額を、最新データにもとづいて整理していきます。
1. 現役時代に払う「厚生年金保険料」の目安
厚生年金保険料は、毎月の給与をもとにした「標準報酬月額」に保険料率をかけて計算されます。
1.1 保険料率は18.3%、会社と折半
厚生年金保険料率は18.3%で固定されており、この金額を会社と被保険者本人が半分ずつ負担します。
そのため、本人の負担率は9.15%です。
標準報酬月額は、1等級(8万8000円)から32等級(65万円)までの32段階に区分されており、月収が65万円を超えても、保険料は32等級(上限)で頭打ちになります。
たとえば月収20万円程度(年収目安約300万円)であれば、本人負担の保険料は月額1万8300円です。
月収50万円程度(年収目安約750万円)になると、本人負担は月額4万5750円まで増えます。
1.2 平均的な保険料はいくらか(最新データ)
では、実際の平均的な保険料はどのくらいなのでしょうか。
厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、令和6年度末現在の平均標準報酬月額は、全体で33万2000円、男性で37万7000円、女性で26万7000円となっています。
この平均標準報酬月額をもとに本人負担分(9.15%)を計算すると、全体では月額3万378円、男性は月額3万4496円、女性は月額2万4431円が、毎月給与から天引きされる保険料の目安になります。
2. 老後にもらう「厚生年金」の平均額
次に、老後に受け取る年金の平均額を見ていきましょう。
2.1 老齢年金の平均月額(令和6年度末現在)
同じ資料によると、厚生年金保険(第1号)の老齢年金を受け取っている人の平均年金月額は、全体で15万289円です。
この金額には、老齢基礎年金(国民年金)の部分も含まれています。
参考として65歳以上の男女別を見ると、男性は17万3033円、女性は11万4797円となっており、男女差が大きいことがわかります。
会社員を経験せず国民年金のみに加入してきた人が受け取る老齢基礎年金(25年以上納付)の平均月額は、5万9310円です。