シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は回転寿司チェーン店「くら寿司」を運営するくら寿司(2695)の、2019年9月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績
2019年10月4日に更新された、くら寿司の2019年9月の既存店売上高は、対前年同月比98.3%とマイナス成長になりました。なお、速報時点では客数及び客単価の内訳の開示はありません。
一方で全店売上高は104.1%で、3カ月ぶりのプラス成長となりました。
今期の既存店売上高の振り返り
それでは、2019年10月期のこれまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか。
既存店売上高は5月の対前年同月比+100.4%のプラス成長を除くと、11カ月がマイナス成長。開示されている8月まで下期の客単価は全ての月がプラスで推移しているものの、客数は今期のプラス月はゼロ。客数のマイナスが既存店売上高マイナスの要因です。
全店売上高はプラス成長月5カ月、マイナス成長月6カ月であり、マイナス成長月が1カ月多いものの、既存店売上高に比べれば健闘しています。
過去1年の株価動向
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
同社の株価は昨年5月の8,340円を天井として、階段状に下落中です。6月3日4,080円、8月26日3,965円の両者でWボトムのチャートを形成しつつあり、現在は4,300-4.600円台での取引が続いています。Wボトムのパターンを形成して、底打ちとなるか注目されます。
今期11カ月が経過したものの、既存店売上高のプラス成長月は1カ月のみと、客数の不振を背景に苦戦中です。既存店の集客施策及び来期に向けた事業計画が注目されます。
参考資料:月別推移
LIMO編集部