夫の多忙により、ワンオペ育児を余儀なくされている妻たちも少なくありません。そんなワンオペ妻たちには、日々の育児や家事だけでなく「相談相手がいない」という苦悩ものしかかります。
なかでも「どの保育園にしようか」「子どもに合った幼稚園はどこか」といった子どもの進路は、1人で決めにくいもの。ワンオペ妻の負担や孤独感を和らげるには、どうしたらいいのでしょうか。
日本の妻は大変!
厚生労働省が公表している「専業主婦世帯と共働き世帯の推移」では、平成26年度の共働き世帯は1114万世帯、専業主婦世帯は687万世帯と、共働き世帯が大きく上回っている現状が示されています。多くの母親は、家事や育児に加え仕事も担っているのです。
そして、総務省統計局の『平成28年社会生活基本調査結果』によると、「6歳未満の子どもをもつ夫婦の1日あたりの家事・育児関連に費やす時間の平均」は日本の男性が1時間23分、女性は7時間34分という結果に。なお、スウェーデンは男性3時間21分、女性5時間29分となっています。
これらを踏まえると、日本では共働き世帯が増加しているにも関わらず、家事や育児の負担は妻側に集中していることが分かります。さらに夫の仕事が忙しい場合、ほとんどの負担を妻が背負う「ワンオペ妻」となるケースも珍しくありません。
にもかかわらず、リンナイ株式会社の『世界5カ国の「ワーキングママの育児事情」に関する意識調査(2019年)』によれば、日本でのベビーシッター利用率は7%、保育サービスは25%にとどまっています。77%近くが保育サービスを利用しているスウェーデンと比較すると、日本のワンオペ妻の負担はより一層大きいと言えるでしょう。
幼稚園・保育園選びは夫にも参加してもらおう
ワンオペ妻の負担は、体力的なものだけではありません。子育てにおける決断を迫られた際、夫から「自分で決めていいよ」と告げられる人もいるようです。
とくに長期間利用することになる幼稚園や保育園選びは、母親にとって悩みやすいテーマでもあります。そんな時に孤独感を味わうと、夫への不満が募っていくばかり。夫婦仲がギクシャクする前に、お互いがうまく育児に関われるコツを学んでおきましょう。
お互いの気持ちを共有する
妻の「幼稚園や保育園を一緒に選びたい」という気持ちに、夫が気づいていない可能性もあります。「何も言わなくても察してくれるだろう」と思い込まず、自分が望んでいる関わり方を共有しておきましょう。
相手の言い分も聞く
ときには、夫と些細な部分で意見がすれ違うこともあるはず。そんな時は、「育児をわかっていないくせに。」などと頭から否定するのではなく、とりあえず聞いてみるという姿勢も大切。その上でメインで幼稚園や保育園かかわる妻主導で決断するという形にしたほうが、夫も積極的に関わる姿勢を見せてくれるかもしれません。