ロジザード、クラウドサービス基盤確立の方針に基づき製品開発に注力 通期は大幅な増収増益に

2019年8月23日に日本証券アナリスト協会主催で行われた、ロジザード株式会社2019年6月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:ロジザード株式会社 代表取締役社長 金澤茂則 氏

2019年6月期決算説明会

金澤茂則 氏:みなさん、こんにちは。ロジザード株式会社代表取締役の金澤でございます。今日は、私どもの決算説明会にお集まりいただきありがとうございます。

簡単に私どものお客さまの状況をお話しますと、7月に非常に寒い時期が続きまして、なかなか売上的には厳しいという状況でしたが、ここに来て急に暑くなり、多少は取り戻せてきているのかなという感じがいたします。

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経営されている百貨店やスーパーの売上高など発表がありますが、若干景気もどうなのかなといった数字が出てきております。我々にどこまで直接影響がおよぶかというところもありますが。

世界情勢はさまざまなところも含めてかなり混沌としてきており、いろいろな情勢が予断を許さない状況が来期以降続くのかなと、そんないきさつでございます。

19期の施策テーマ

では、私どもの19期につきまして、振り返りながら発表させていただきます。

私どもが19期にどんなことをしてきたかですが、これからの日本の経済・世の中に対して、どんなことで貢献をしていきたいかということを、2大テーマを掲げて事業を進めております。これは、私どもが上場する前からみなさまにお伝えしてきたとおりでございます。

1つ目が当然ですが、人口が(減少していく)という時代に入ってまいりました。今後は、本当に人手不足という問題が生活に直結していく世の中が到来するであろうということです。

人口が減少していくという現象は、もうはっきりとした事実でございます。私どもが携わっております物流と倉庫の業務は、やはり非常にフィジカルな作業を伴って行われている業務ですので、人手がとても必要だということが、ベースとしてある業界なんです。

ただ今後、賃金が上昇していくという過程のなか、また人口が減っていくという状況のなかでは、このままの状態を継続していくことは立ち行かなくなっていくのは間違いないわけです。

そういった意味で、1人あたりの仕事量を増やすことで、この波を乗り切っていくといった施策が絶対に必要なんです。そのためには、先ほど言いましたフィジカルな作業というのが、非常に機械と相性が良いということで、今私どもの所属する物流業界のなかでも、どうやって人を減らすか、機械化できるのかといったところの、模索、取組みが始まっております。

私どもも、この解決のための省力化と自動化ができるようなソリューションをお客さまに提供していく、開発を進めていくということを基本テーマの1つとしております。

それから2つ目ですが、これはどちらかと言いますとライフスタイルに関わってくる問題になろうかと思います。今、小売業というリテールの世界で、みなさんが物を購入される部分について、ECという新しいチャンネルが出てきてもう14年ぐらい経っております。

今、みなさんがEC、Eコマースで商品をお買い物されるということについては、非常にいつもの光景になられたのかなと思っているわけです。

ECは、今までの小売業とは1番何が違うかと言いますと、商圏がないというところなんです。例えばですが、コンビニエンスストアなどは、大体半径5キロ以内・数1,000人という規模を商圏として営業します。

かたや百貨店などになりますと、最低50万人という商圏があって成立するというように言われておりまして、そういったそれぞれの商圏がベースになって、そこに利便と適正価格、こういったものを織り込みながら発展してきている業界です。

ちょうど2000年ぐらいに、インターネットという技術が出てきまして、この商圏という概念を覆したのがEコマースであります。

このEコマースが発展する時代は、ここ10年間右肩上がりで続いておりまして、ECという単純な切り口だけで言っても、今後も成長が予測されるということです。

商圏があるということは、逆説的に言いますと砦を持っているといったビジネスです。ところがECと言いますのは、砦がないという状況です。

とくにここ数年来のなかでは、EC専業のような会社はリアルに向かって成長を模索する動き、リアルの店舗もこのまま今の商売をもっと広げていこう、オンラインに移っていこうという動きが出てきております。

これは私どもの業界では、O2Oと呼ばれています。Onlilne to Offline、 Offline to Offline。こういったような生活のライフスタイルがこれから進んでいくであろうという予測のもとに、このO2Oに対して、我々が対応していくこと。

この2つのテーマで進めております。

19期の施策実施状況

では、そのための施策の状況としまして、今どんなことが進められているのかお話させていただきます。

スライドですが、19期は左側の赤の点線の囲みになっている部分です。私どもの先ほど2大テーマというものに加えまして、もう1つの3つ目があります。

やはりいろいろなECのなかでも、売り方、買い方というのにトレンドが発生しています。私どもは、今の2大テーマに加えて常に、最新のEコマースであれ、リテールに対応していくことを取り組んでおりまして、19期に行ったことを1番下からご説明します。

まず、新たなECのトレンドに対応するため、リピート通販という販売手法に対する物流の対応を行いました。昨今のサブスク流行りもありまして、月々売上が上がっていく物販ということで、リピート通販はいろいろな分野で進んでいます。

とくにわかりやすいところで言いますと、やはり健康食品系や、スキンケア、そういった商品にすごく向いています。

このビジネスといいますのは、注文が入ってからお届けするかたちになるわけですが、その後は定期で出荷していくという流れになりますので、注文が来ないんです。そのため物流側でも、お客さまへ定期で発送する仕組みが求められます。

また、定期で通販をお買物になる方のお支払いの手段というのは、実は後払いがすごく多いんです。商品が届いて振込用紙が入っています。みなさんご覧になられたこともあるかと思いますが、払いがセットで結構必要になります。

1つはリピート通販という物流機能、これに対応すること。そして、後払いサービスと積極的にデータ連携をしまして、もともと商品と別送で届く後払いの伝票を、同じ箱の中に同梱して送ることができる納品書の開発などを行い、積極的に営業を行いました。

おかげさまで非常にご評価をいただけまして、今期のユーザー増にもつながった1つの大きな要因です。

それから人手不足の解消のための省力化と自動化ですが、今期はマテハン(マテリアル・ハンドリング)という機械のなかでも、ロボティクスに注目をしまして、自動搬送ロボット―AGVと呼ばれている自走式のロボットに対応することを研究開発を含めて進めてまいりました。

先週発表させていただきましたが、私どもの自主的な開発で進めましたロボットの連携につきましては、上海にあります現地法人で、私どものお客さまでありますヤマトグループの上海の現地法人と現場を稼働させる、というところまで至りました。

今後日本でも、そのような自動化のニーズは、非常に大きくなってくると思いますので、今期も引き続き重要な施策として、いろいろな自動化・設備との連携を図っていくつもりです。

それから、O2Oの対応です。まず19期についてはどのような施策を進めたかと言いますと、製品開発を進めました。

新しい私どものロジザードのシリーズとしまして、ロジザードZEROーSTOREという製品をリリースさせていただきました。

これはどういったものかと言いますと、もともとロジザードZEROは倉庫の中の在庫管理でサービスをしておりましたが、先ほど言ったようにO2Oは、オンライン・オフラインという概念を含んでおりますので、店舗の商品も売りたいんだと(いうニーズが出てきました)。

例えば店舗の商品をECで売りたいとか、ECの商品を店舗に引いて売っていきたいといったニーズが、今非常に私どもに寄せられております。そのため、まずは在庫を一元的に捉えるといった情報・手段が必要だということです。

ちょっとPOSとは違う概念なんですが、私どもは店頭から倉庫からあらゆる場所の広域な在庫をリアルタイムで把握できるサービスとしまして、このロジザードZEROーSTOREを提供できました。

ロジザードZEROーSTOREにつきましては、私どもの内部でも説明会ならびにいろいろな提案活動を開始しておりまして、今具体的にお客さまと一緒になって実際の運用などを進めていくというフェーズまできております。

業績ハイライト

では2019年6月期の決算の概要でございます。

まずは業績でございますが、2019年6月期の売上高は(前年比)7.9パーセント増となり、14億5,400万円で着地をいたしました。

クラウドサービスが、私どもの事業のなかで初めて10億円という1つの大台を突破し、現況も順調に積上げているという最中でございます。

それから施策面としましては、製品開発をより進めていくというかたちの施策のなかで、エンジニアをより製品開発に割くということを基本方針としましたので、まず開発・サービスは、大きく増やさないという方針で進めております。開発・導入サービスは、3億4,500万円になっております。

それから機器販売につきましては、こちらも若干少なめの展開というかたちになりました。売上原価につきましては、7億3,300万円ということで、若干昨年度よりも減るという効果がありまして、売上総利益は、7億2,000万円で21.7パーセント増加ということができました。

一般管理費・販管費は、4億8,200万円になります。営業利益は2億3,800万円で、前年比61.9パーセント増で終わっております。当期純利益に関しましても、1億5,900万円という、65.1パーセント増となりました。

期初予想に対する達成率

期初予想に対する達成率ですが、売上高は私どもの見込みよりも11パーセントほど増加で決しております。期初予想との1番の差異になっておりますのが、実はこの開発・導入サービスです。

もともとは、大型案件を取らないということで施策を進めておりましたので、そこまで開発サービスの売上は取れないだろうという想定でしたが、既存のお客さまから積極的なカスタマーニーズがありました。

そういった意味では大型ではないのですが、開発の案件はそれなりのボリュームがありまして、予想よりも約25パーセント増で着地しております。

開発・導入サービスの部分につきましては、大型が排除されたことで自然と粗利が改善する効果が生まれ、私どもが想定していた利益が大幅に増加する結果となっております。

貸借対照表ハイライト

貸借対照表のご説明です。流動資産の増加要因は、公募増資によります現預金の増加が主になっております。

それから固定資産税の増加につきましては、製品開発を行いましたので、主力製品でありますロジザードZEROのバージョンアップ、ソフトウェア仮勘定への計上というのが主な要因となっております。

それから流動負債の減少要因は、株式公開費用を計上したことによる未払い金の減少が発生したことでございます。

純資産の増加要因としましては、公募増資による資本金・資本剰余金の増加、そして親会社株式に帰属する当四半期純利益金の増加が主となっております。

サービス別売上高推移

では、サービス別の売上高についてご説明いたします。今回想定よりも大きく伸びておりますのは、おかげさまでクラウドサービスが順調に増加したものです。開発・導入サービスも思った以上に収益に貢献したということもございます。

機器販売のサービスは、これまではどちらかと言いますと、いわゆるラベルプリンターなどの機器物が非常に多かったんですが、今回はリピート通販対応をいたしました。

先ほどの後払い伝票の付いている納品書を私どもが開発しまして、それを販売することにより、売上が想定よりも増加しております。

サービス別粗利率の推移

サービス別の粗利率の推移です。クラウドサービスにつきましては、ほぼ昨年と同じような粗利率になっておりますが、ちょっとご説明が必要だと思いますので補足いたします。

原価ですが、私どもの会社の事業構造のなかで、実は開発しているものも、クラウドサービスもすべて、人間としては同じものが役割分担をしているという関係があります。

今期で一番18期と大きく変わったところは、クラウドサービスの売上の比率が非常に上がり、売上の構成比が、昨年度が65パーセントぐらいのだったものが、今期は70パーセントの水準まで上がりました。結論を申しますと、いろいろな経費で共通で掛かっている部分は、売上按分というかたちで配布されていくという構造になっております。

決してクラウドサービスの粗利が悪く、そのままだということではなくて、総じて効率は上がっていると捉えていただいて結構かなと思いますので、ここは注記して説明させていただきます。

クラウドサービス売上高推移

クラウドサービスには、平均売上増加率が14.8パーセント、19年6月期第1四半期での売上増加率が11.8パーセントとなっております。これが来期以降、また基本的な最初の月の売上を増加する下駄みたいになっていくところが、私どもの事業の1番の注目点になろうかなと思っております。

アカウント数の推移

おかげさまでアカウントも純増しており、最終6月末時点で、1,139のアカウントがアクティブとして動いている状況になっております。決算の説明は以上です。

記事提供:ログミーファイナンス

参考記事

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