Cさんが勤めていたのは、某商社の系列会社。それなりに長い歴史があって、新卒社員の募集メッセージには「伝統を大事に」などと書かれているものの、中身は古く時代に追いついていない会社だったとCさんは言います。具体的には、社内でのセクハラ、パワハラがまかり通るような環境でした。

Cさんが入社して早々に社長が交代し、新たにやってきた社長はセクハラとパワハラのオンパレード。新入社員は顔採用で、入社してきた女性の中から社長自身が、社長室の前に席があった経営企画室の女性を選抜。要は物理的な距離が近くなる女性は社長好みの女性が選ばれていたのだと言います。

「社内でその噂がもう公然として流れていた。今年はどんな子なんだろうねと。しかも経営企画室の中にはそのポジションを誇りに思っている女性もいて、入ってきた後輩をいびるような人もいた」とのこと。飲み会でも社長がいる飲み会では社内の女性が当然お酌をし、社長の両隣は社長のお気に入りの女性。さらにボディタッチや顔の距離をありえないほど近づけて話すなど、セクハラが多かったのだそう。

そんなある日、新入社員の女性と社長がホテルから出てくるのを見たということが社内で噂に。いよいよCさんは社長にセクハラ行為は社内の風紀を乱すことだと提言しました。それからすぐに、Cさんは別のグループ会社への出向が決定。社長は何も言いませんでしたが、「ああ、これが左遷か」と思うような決定で、Cさんは出向前に転職を決めたのだそうです。

まとめ

今回聞いたのはどれも理不尽で、社会の荒波に揉まれるとはまさにこういうことかと思ってしまいますよね。権力を持つと人は聞く耳を持たなくなったり、わがままになったりしてしまうのかもしれません。真に会社のことを考え、行動する人たちが報われる社会であってほしいと願うばかりです。

大塚 ちえ