貧困には2種類あります。衣食住すら保証されない「絶対的貧困」と、一見しただけではわかりにくい「相対的貧困」です。おしゃれな服を着てスマートフォンを持っている普通の若者のなかにも相対的貧困が存在します。

厚生労働省は3年ごとに国民生活基礎調査の大規模調査を実施しており、『国民生活基礎調査の概況』のなかで相対的貧困率を公表しています。『平成28年 国民生活基礎調査の概況』(2016年)によると、年収が122万円に達しない人が相対的貧困に該当し、相対的貧困率は15.7%でした(2015年時点・熊本県を除く)。

年収122万円を月収に換算すると10万円ほどです。ここから家賃などを差し引くと、残りはごくわずかでしょう。貧困女子のなかには、恋愛や結婚はとうにあきらめ、毎日食べていくことに手一杯という人も珍しくありません。なかには、「入浴は1週間に1度」「来客があっても出せるのは水だけ」というケースも。過酷な現状がみえてきます。

一方、貧困は自己責任だと考える人も少なくありません。性差別の意識もまだまだ根強く、女性に対して「いざとなったら体を売ればいい」といった発言をする人すら存在します。

「隠れ貧困」に陥る女性