8月末を基準日とする株主優待・配当の権利付き最終日(8月27日)を通過し、個人投資家の関心は次の権利確定シーズンとなる9月末銘柄へと移りつつあるタイミングです。
9月30日を基準日とする銘柄の一つが、「ReFa」や「SIXPAD」を展開するMTG<7806>です。
株価の直近の値動きを振り返ると、8月4日の第3四半期決算発表後に株価は上昇基調を強めており、この日の終値7,400円から26日には9,400円(上場来高値)まで、約3週間で27%上昇しました。
同社は通期の連結業績予想と配当予想をそろって上方修正しており、9月30日の基準日に向けて株主優待制度の詳細も固まっています。
最新の決算からは、同社の稼ぎ頭となっている事業も見えてきます。
- MTG<7806>は2026年8月4日発表の決算で通期業績予想・配当予想を上方修正、発表後は株価が急伸
- 稼ぎ頭はダイレクトマーケティング事業、9カ月累計で他事業を上回る利益率の高さ
- 2026年9月期の株主優待は増額される一方、継続保有1年未満の株主は対象外に変更
1. 通期業績予想と配当予想をそろって上方修正
MTGは8月4日、2026年9月期(2025年10月1日〜2026年9月30日)第3四半期の決算短信を大引け後に発表しました。
連結業績は次の通りです。
- 売上高:1,024億8,600万円(前年同期比+46.3%)
- 営業利益:126億6,700万円(同+35.8%)
- 経常利益:125億7,700万円(同+34.0%)
- 最終利益(親会社株主に帰属する四半期純利益):97億3,900万円(同+67.7%、1株当たり当期純利益247.66円)
同社は同日、5月12日に開示していた通期の連結業績予想を上方修正しました。
売上高は1,350億円から1,420億円(+70億円)、営業利益は150億円から160億円(+10億円)、経常利益は150億円から160億円(+10億円)、純利益は100億円から110億円(+10億円)へと、いずれの項目もそろって上方修正されています。
修正の理由についてMTGは、主力ブランドである「ReFa」「SIXPAD」「ReD」の売上がいずれも想定を大きく上回って推移したこと、増収とブランド力向上による粗利の増加を挙げています。
この実績を、上方修正後の通期予想と照らし合わせると、進捗率は売上高で72.2%、営業利益で79.2%、経常利益で78.6%、純利益で88.5%となり、特に純利益は早くも通期計画の9割近くに達しています。
配当予想も同時に上方修正されました。2026年9月期の期末配当予想は、従来の1株当たり33円から4円増配の37円に修正されています(年間配当は期末のみのため、年間でも37円)。前期(2025年9月期)の年間配当実績は25円でした。
2. 稼ぎ頭は「ダイレクトマーケティング事業」
MTGは販売チャネルを基礎に、ダイレクトマーケティング事業、プロフェッショナル事業、リテールストア事業、グローバル事業、スマートリング事業、その他事業の6つに事業を分類しています。
このうち、売上高・利益の両面で最大の柱となっているのが、ECサイトやテレビ通信販売、カタログ販売などを通じて、ヘアドライヤーやヘアアイロン、ファインバブルシャワーヘッドなどの「ReFa」やEMSトレーニング機器「SIXPAD」を一般消費者に直接販売する、ダイレクトマーケティング事業です。売上高は380億600万円(前年同期比+39.0%)、セグメント利益(MTGの開示に基づく経常利益ベースの数値)は105億2,300万円で、全セグメントの中で最も大きな利益を稼いでいます。
売上規模では、百貨店やショッピングセンター向け卸売・自社小売店舗を担うリテールストア事業も376億3,100万円(同+82.5%)まで急拡大し、ダイレクトマーケティング事業に迫る水準まで伸びていますが、セグメント利益は56億9,500万円にとどまり、ダイレクトマーケティング事業の方が売上高に対する利益率は明確に高い水準にあります。
同社は今回の通期業績予想の上方修正について、増収に加えてReFa・SIXPADなどのブランド力向上による粗利の増加を理由として挙げており、ダイレクトマーケティング事業の高い利益率にもこうした粗利改善が寄与しているとみられます。