「マイナンバーカードは作らない」「マイナ保険証は使わない」と決めているご高齢の方やそのご家族は、紙の健康保険証がなくなってしまったら、病院にどうやってかかればいいのだろうと心配になったことがあるかもしれません。
実は、後期高齢者医療制度ではちょうど2026年8月に、資格確認の書類の交付ルールが新しくなったところです。
この記事では、後期高齢者(75歳以上)を対象に、マイナンバーカードを作らない・利用しないという選択をしている場合、今後どのように医療機関を受診することになるのかを整理します。
- 紙の健康保険証は令和6年12月2日以降、新規交付や再発行がされなくなっている
- 令和8年8月からは、85歳以上の人は年齢だけで、84歳以下でマイナ保険証を持たない・使っていない人も、申請なしで「資格確認書」が届く
- マイナンバーカードを作らない・使わない選択をしていても、資格確認書を医療機関の窓口で提示すれば、これまで通り受診できる
1. 紙の健康保険証は、もう新しく発行されない
まず前提として、紙の健康保険証は令和6年12月2日以降、新規の交付や、紛失・破損などによる再発行がされなくなっています。すでに手元にある紙の保険証は、記載された有効期限まで、または最長でも令和7年12月1日まで使うことができましたが、その期限を過ぎたものは使用できません。
紙の保険証に代わって医療機関を受診する際に必要になるのが、マイナンバーカードを健康保険証として利用登録した「マイナ保険証」か、保険者(後期高齢者医療制度の場合は都道府県ごとの後期高齢者医療広域連合)が交付する「資格確認書」です。
マイナ保険証を持たない人や、持っていても使わない人のために、資格確認書は今後も交付され続ける仕組みになっています。
紙の保険証廃止から令和8年8月の一斉更新まで1/2
出所:千葉県後期高齢者医療広域連合、東京都後期高齢者医療広域連合の公表情報をもとにLIMO編集部作成
紙の保険証が廃止されてから令和8年7月31日までは、経過措置として、マイナ保険証を持っているかどうかにかかわらず、申請しなくても全員に資格確認書が交付されていました。マイナ保険証を持っている人にも資格確認書が届いていたのは、この移行期間ならではの対応です。この経過措置が終わり、令和8年8月から新しい交付ルールに切り替わりました。
2. 令和8年8月から、交付される書類が3パターンに分かれた
令和8年8月の一斉更新からは、年齢とマイナ保険証の利用実績に応じて、交付される書類が「資格確認書」か「資格情報のお知らせ」かに分かれる仕組みになりました。
令和8年8月からの交付ルール(後期高齢者医療制度)2/2
出所:千葉県後期高齢者医療広域連合、東京都後期高齢者医療広域連合の公表情報をもとにLIMO編集部作成
まず、85歳以上の人は、マイナ保険証を持っているかどうかにかかわらず、申請しなくても資格確認書が交付されます。年齢だけを基準に、一律で資格確認書が届く仕組みです。
84歳以下の人は、マイナ保険証を「普段から利用しているかどうか」で扱いが分かれます。目安となるのは、過去1年間に6回以上マイナ保険証を使って医療機関などを受診・利用しており、かつ直近おおむね3ヶ月以内にも1回以上利用しているという基準です。この基準を満たす人には、マイナ保険証での受診を続けてもらう前提で「資格情報のお知らせ」が交付されます。資格情報のお知らせは、加入している医療保険の資格情報を伝える補助的な書類で、原則としてこれ単体で医療機関を受診することはできません。
一方、84歳以下でも、マイナンバーカードを作っていない人、作っていても健康保険証として利用登録していない人、登録はしていても普段はほとんど使っていない人には、資格確認書が交付されます。また、マイナ保険証を持っていても、介助者の同行が必要になるなど受診時の利用が難しいと申請した場合や、利用登録そのものを解除したいと申請した場合にも、資格確認書が交付されます。