厚生労働省が2026年8月27日に公表した最新の「介護保険事業状況報告(年報)」によると、2026年3月末時点における65歳以上の第1号被保険者数(介護保険の対象となる高齢者)は3584万人となりました。これは前年度末から5万人(0.1%)の減少にあたり、長年増加傾向にあった被保険者数が減少に転じたことは、日本の社会保障制度において非常に注目すべき変化です。
今回は、最新の統計データからわかる介護認定の現状と、公的介護保険の自己負担割合の仕組み、そして家計の負担を和らげる実用的な制度について分かりやすく解説します。
この記事の3つのポイント
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2026年3月末時点の要介護認定者数と75歳以上の介護リスク -
65歳以上の介護保険自己負担が1割・2割・3割になる所得基準 -
毎月の介護費用が戻ってくる「高額介護サービス費」の仕組みと注意点
1. 【公的介護保険】最新調査でわかった要介護認定者「721万人」に増加
公的介護保険制度は、高齢者などの介護を社会全体で支える仕組みとして2000年にスタートしました。対象者は、第1号被保険者(65歳以上の方)と、第2号被保険者(40歳以上65歳未満の公的医療保険加入者)に分かれています。
介護や支援が必要であると認定された「要介護・要支援認定者数」は、令和7年3月末現在で721万人となりました。前年度末の708万人から12万人増加しており、伸び率は1.8%となっています。
最新の報告によると、介護や支援が必要であると判定された「要介護・要支援認定者数」は、2026年3月末時点で721万人となりました。前年度末から12万人(1.8%)増加しており、被保険者の総数が減る一方で介護を必要とする人は増え続けています。
65歳以上の被保険者全体に占める認定者の割合(認定率)は19.7%です。これを年齢別に見ると、65歳以上75歳未満の前期高齢者では4.3%にとどまりますが、75歳以上の後期高齢者になると31.0%へと跳ね上がります。つまり、75歳以上の約3人に1人が何らかの介護認定を受けており、75歳を境に介護が必要になるリスクが急上昇することがわかります。
一方で、40歳から64歳までの若い世代(第2号被保険者)の認定者は約13万人(認定率0.3%)にとどまります。これは、この世代でサービスを受けられる条件が、末期がんや関節リウマチなど「加齢に伴う特定の病気(特定疾病)」に限られているためです。
