株式市場の振り返り-日経平均株価は約2カ月ぶりの続落、TOPIXも続落で1,600pt割れ
2019年9月30日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 21,755円(▲123円、▲0.6%) 続落
- TOPIX 1,587.8(▲16.4、▲1.0%) 続落
- 東証マザーズ株価指数 876.0(▲5.6、▲0.6%) 続落
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:465、値下がり銘柄数:1,624、変わらず:61
- 値上がり業種数:1、値下がり業種数:32
- 年初来高値更新銘柄数:39、年初来安値更新銘柄数:10
東証1部の出来高は12億6,255万株、売買代金は2兆3,371億円(概算)となりました。出来高は先週末より減りましたが、売買代金は概ね横ばいでした。先週末の米国株安に加え、明日から中国市場が長期休場に入ることを睨んだポジション調整の動きが活発でした。また、月末に伴う特有のリバランスなどもあり、様子見スタンスが支配的な中でも売買代金は2兆3,000億円を上回っています。
そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏で推移しました。ただ、前場は21,800円を挟む膠着感が強かったものの、後場は終盤に一時▲212円安まで下落した直後から急速に切り返すなど、やや荒い値動きとなりました。結局、プラス圏へ浮上することはなく、続落で引けています。
ちなみに、日経平均株価が終値で続落となったのは、8月2日~7日にかけて4日続落となって以来のことです。ふと気が付くと、2カ月近くも続落がなかったことになりますが、これもある意味では異常だったのかもしれません。
なお、TOPIXも同じような値動きで続落となり、下落率は日経平均株価を大きく上回りました。これは、中小型株を中心として全般的に売りが優勢だったことを示唆しています。
東証マザーズ株価指数は続落、売買代金は37日連続で1,000億円割れ
東証マザーズの出来高は6,534万株、売買代金700億円となりました。出来高は先週末より増加しましたが、売買代金は減少しています。週初ということを割り引いても、個人投資家の物色意欲が再び停滞した可能性が高く、売買代金は37日連続で1,000億円を下回っています。
また、株価指数も続落となりました。900ポイント回復前に足踏みが続いていますが、今後の個人投資家の動向に注目が集まりましょう。
新薬治験不調の大塚ホールディングスが大暴落、コロプラは連日のストップ高
個別銘柄では、ソフトバンクグループ(9984)が大幅続落となり、花王(4452)や資生堂(4911)など優良ディフェンシブ銘柄も大幅安となりました。
また、三菱自動車(7211)が▲4%安に迫る大幅安となったのを始め、トヨタ自動車(7203)、いすゞ自動車(7202)、SUBARU(7270)など自動車株が総じて大きく値を下げています。
その他では、米国におけるアルツハイマー型認知症の新薬治験が不調に終わったことを発表した大塚ホールディングス(4578)が先週末の年初来高値更新から一転、一時▲15%安に迫る大暴落となり、終値も▲14%弱安となったのが目を引きました。日経平均株価の採用銘柄で、時価総額が3兆円に迫ろうかという大型株としては、滅多に見られない大暴落と言えましょう。
なお、複数の経営幹部による金銭受領問題が深刻化している関西電力(9503)は連日で▲8%超安の急落となり、中部電力(9502)や東京電力ホールディングス(9501)など他の電力株も軒並み大幅安で引けています。
一方、ゲーム関連株への物色が続き、スマホゲームアプリ「ドラクエウォーク」が絶好調のコロプラ(3668)が+20%高となる大爆騰で連日のストップ高となりました。ちなみに、9月12日のリリース以降、コロプラ株のストップ高は4回目、株価は2.5倍に上昇しています(11日終値比)。
また、スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)とバンダイナムコホールディングス(7832)なども“連れ高”となって年初来高値更新となりました。
新興市場(東証マザーズ)では、アンジェス(4563)、ブライトパス・バイオ(4594)、窪田製薬ホールディングス(4596)など医療バイオ株が大幅安となり、そーせいグループ(4565)も値を下げました。一方、メルカリ(4385)やZUU(4387)が反発して引けています。
葛西 裕一