毎年誕生月に届くねんきん定期便を、封を切らずに置いたままにしている方は少なくありません。
日本年金機構によると、ねんきん定期便は年齢によって形式と記載内容が異なります。59歳の年だけは封書で届き、加入記録の全期間が載ります。
筆者はファイナンシャルプランナーとして家計相談やライフプラン設計に携わってきました。この記事では、60歳を前にした年の定期便で何を見るのかを確認していきましょう。
- 封書で届くのは35歳・45歳・59歳の3回だけ。全期間の月別状況が載る
- 50歳以上の見込額は「60歳到達の前月まで加入し続ける」前提で計算されている
- 見込額が前年より減ることもある。標準報酬月額の低下や給付水準の変化が理由
1. 封書で届くのは生涯に3回だけ!59歳は全期間が載る
まず、形式の違いから見ていきます。
1.1 ハガキと封書で載る中身が変わる
日本年金機構の説明によると、50歳未満で35歳・45歳以外の人にはハガキが届きます。記載されるのは保険料納付額、直近13月の月別状況、年金加入期間、これまでの加入実績に応じた年金額です。
50歳以上で59歳以外の人にもハガキが届きますが、こちらは「これまでの加入実績に応じた年金額」ではなく「老齢年金の種類と見込額」が載ります。すでに受給していて直近1年間に被保険者期間がある人には、月別状況と保険料納付額、年金加入期間が記載されたハガキが届きます。
1.2 59歳の封書には全期間が載る
封書になるのは35歳、45歳、59歳の3つの年齢です。35歳と45歳の封書には、ハガキの内容に加えて、これまでの年金加入履歴と全期間の月別状況が記載されます。
59歳の封書に載るのは、保険料納付額、年金加入期間、老齢年金の種類と見込額、年金加入履歴、そして全期間の月別状況です。会社員として働いてきた期間を通しで確認できる、最後の機会になります。
2. 見込額のカラクリ!60歳以降の働き方で数字は変わる
次に、金額の読み方を確認します。
2.1 60歳到達の前月まで加入すると仮定している
日本年金機構によると、50歳以上のねんきん定期便に表示している「老齢年金の種類と見込額(年額)」は、これまでの年金加入期間に加え、「最近の月別状況です」の最終月時点の年金制度に、60歳到達の前月まで継続して加入し保険料を納めると仮定して計算しています。なお59歳の人は「これまでの年金加入履歴」を見ることになります。
言い換えると、60歳でいったん区切った場合の金額です。60歳以降も厚生年金に加入して働き続ける場合、実際に受け取る額はこの見込額より増えることになります。
2.2 働き方が変われば数字も変わる
この前提があるため、定期便の見込額は退職や転職の予定を織り込んでいません。60歳で退職する予定なのか、再雇用で働き続ける予定なのかによって、実際の金額は変わってきます。
相談の場でも、定期便の金額をそのまま老後の収入として計算している方にお会いします。前提を知ったうえで、自分の働き方に置き換えて考えたいところです。
定期便は毎年届くので、つい同じ書類だと思ってしまいます。59歳の封書だけは中身が違いますので、その年は開けて確かめておきたいところです。
