6. 【老齢年金生活者支援給付金】保険料18年(216月)分で受け取れるのは月2529円
基準額の月5620円は、保険料を480月すべて納めた人の金額です。納めた月数が届いていなければ、その割合の分だけ受取額は小さくなります。
ここで取り上げるのは、納付済期間が216月、年数にして18年間にあたるケースです。
6.1 納付216月の月額は2529円、年額では3万348円
- 保険料納付済期間:216月(18年)
- 月額:2529円
- 年額:3万348円
- 満額(480月)の月5620円との差:月3091円
- 20年間受け取った場合の累計:60万6960円
納付済期間が216月なら、受け取れるのは月額2529円です。480月すべて納めた方との差は月3091円。1回の振込は2カ月分なので、通帳に載るのは5058円ずつという形になります。
※計算式は5620円×納付済月数÷480で、円未満は四捨五入しました。免除を受けた期間については別枠で加算されるため、この金額には含まれていません。このケースでは5620円×216÷480=2529円という計算になります。
毎月の金額としては小さく見えますが、20年間受け取り続ければ累計は60万6960円です。この方の老齢基礎年金は年38万1283円ほどで、年金額が抑えられている分だけ所得の要件は満たしやすくなります。受給資格期間の10年もクリアしています。
6.2 228月まで伸ばすと月2670円。差は月141円
納付済期間を12月増やすと、給付金は月141円増えて2670円になります。年額では3万2040円、20年間の累計では64万800円です。
216月から228月にする方法としては、60歳以降に国民年金へ任意加入する、保険料の免除や納付猶予を受けた期間を追納するといった選択肢があります。任意加入は60歳から65歳までの間に使えます(受給資格期間を満たしていない場合は70歳まで)。追納できるのは承認された月の前10年以内の免除・猶予期間で、未納だった月については納付期限から2年以内が期限です。
12月分の保険料はおよそ21万円ですが、給付金の増加は年1692円。給付金だけで回収するには長い年数がかかります。ただし老齢基礎年金も年2万1182円ほど増えるため、両方を合わせれば10年程度で見合う計算になります。
満額まではあと264月分の余地が残っています。ねんきん定期便に記載されている加入期間を見れば、いまの納付済月数が分かります。手元にない場合はねんきんネットでも確認できます。
7. 年金生活者支援給付金は年金と別枠の振込。基準額の月5620円は480月納付が前提
年金生活者支援給付金は、公的年金へ内側から加算されるのではなく、同じ口座へ別の振込として届きます。支給は年6回、原則として偶数月の15日で、各回にその前月までの2カ月分がまとまります。
2026年度の老齢の給付基準額は月5620円で、前年度から3.2%の増額改定となりました。対象になるのは、65歳以上で世帯全員の市町村民税が非課税、前年の年金収入等が80万9000円以下という3つの要件を満たす方です。
この基準額どおりに受け取れる方は多くはなく、令和6年度の平均給付月額は4146円(当時の基準額は5310円)でした。振込額が想定と違うときは、通知書を手元に置いて年金事務所へ相談してみてください。
参考資料
- 厚生労働省「年金生活者支援給付金」
- 日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
- 厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「65歳の誕生日を迎える方で、老齢基礎年金を繰上げ受給している方」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」
- 日本年金機構「個人の方の電子申請(年金生活者支援給付金請求書)」
- 日本年金機構「令和8年4月分からの年金額等について」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金の振り込みはいつですか。」
- 日本年金機構「Q.「支給金額変更通知書」(または「不該当通知書」)が届きました。なぜですか。」
- 日本年金機構「令和8年度の年金額および年金生活者支援給付金支給金額の改定について」
齊藤 慧