4. 月13万円は物価2%で20年後にいくらの価値になるのか
ここでは年金月額13万円(年156万円)が、物価上昇率2%で20年推移した場合の実質的な価値を試算します。いまの13万円で買えるものを基準にした金額です。
65歳から85歳までの20年は、年金だけで暮らす期間の中心にあたります。
4.1 【試算】月13万円が物価2%で20年たつと
- 現在の年金:月13万円/年156万円
- 物価上昇率:年2%
- 経過年数:20年
- 実質価値:年104万9835円(月8万7486円相当)
- 目減り:32.7%(月4万2514円相当の減少)
年金月13万円が物価2%で20年後に持つ実質的な価値4/4
出所:LIMO編集部作成
20年後には実質8万7486円相当となり、9万円を下回ります。月あたり4万2514円分の価値が変わる計算です。
※月13万円が据え置かれたまま物価だけが年2%上がった場合の実質価値です。実際の年金額は毎年度見直されますが、マクロ経済スライドによって上昇率が物価を下回ることもあります。
3割を超える目減りです。働いて年金を増やしても、物価が上がればその分は相殺されます。
4.2 【2%が20年】半分になるのは約35年後
実際には年金額も物価に応じて改定されるため、月8万7486円相当まで落ちる計算どおりにはなりません。ただし改定率が物価上昇率を下回る年もあります。
物価が年2%で上がり続けると、価値が半分になるのは約35年後です。65歳から数えると100歳ごろになります。
20年で32.7%はその途中の水準です。就労で年金を増やす選択と合わせて考えたいところです。
ねんきん定期便で見込額を確かめ、20年後の実質価値を出してみてください。
5. 月13万円の実質価値は20年で8万7486円相当になる
2025年の年金制度改正では、年金を受け取りながら働く人が年金を減額されにくくなる見直しが決まりました。
2026年度の年金額は国民年金が1.9%、厚生年金が2.0%の増額です。平均月額は国民年金が5万円台から6万円台、厚生年金が15万円台でした。
月13万円の年金は物価2%が20年続くと実質8万7486円相当になります。働いて増やす分と物価で減る分の両方を見ておきたいところです。
参考資料
- 厚生労働省「年金制度改正法が成立しました」
- 日本年金機構「短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用の拡大」
- 日本年金機構「厚生年金保険の保険料」
- 日本年金機構「国民年金保険料」
- 日本年金機構「令和8年4月分からの年金額等について」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
石津 大希