5. 価格の上昇と若年層のハードル
紙雑誌の価格上昇も発行部数減少に拍車をかけています。基本無料のスマホゲームや動画配信サービスなど、他の安価な娯楽が溢れる現代において、紙雑誌の購入はハードルの高い出費になりつつあります。
少年ジャンプの創刊から現在までの価格推移は以下の通りで、約3.3倍に上昇しています。
- 1968年(創刊):90円
- 1973年:120円
- 1976年:150円
- 1980年:170円
- 1990年:190円
- 1996年:200円
- 1997年:210円
- 1998年:220円
- 2004年:230円
- 2008年:240円
- 2014年:255円
- 2017年:260円
- 2018年:270円
- 2019年:275円
- 2023年:290円
- 2026年:300円
※価格は税別。合併号などで特別定価になる場合もあり
なお、現在の基本定価は300円ですが、近年の大半の号はカラー増ページや特別企画を理由に「特別定価:320円(税込)」として販売されています。
6. トレンドウォッチャーのひとこと

週刊少年ジャンプの発行部数の最盛期は1994年で、653万部という記録を打ち立てています。最新の「98万5000部」は、その6分の1以下ということを考えると、相当なインパクトがあります。
ただ、デジタルシフトやIPビジネスでうまくビジネス転換できた大手出版社の業績は過去最高水準に達しています。煽りを受けているのは、書店や出版取次、物流業者、印刷会社などの周辺業界です。
書店を例にとると、ピーク期は1998年の2万4237店でしたが、2026年3月末時点で9993店まで減少。ビジネスモデルの転換が難しい業態ということもあり、紙媒体の発行部数減少に歯止めがかからない場合は、さらに苦境に立たされることになります。
参考資料
- 一般社団法人日本雑誌協会
- 「週刊少年ジャンプ」
- 一般社団法人日本出版インフラセンター
- オリコン株式会社リリース「実際のサービス利用者 約9,000人が回答-『電子コミックサービス』利用実態データ┃WEBTOONを知っている人は約9割 うち、7割以上が閲覧経験あり(オリコン顧客満足度調査)」
大蔵 大輔