2026年8月3日の東京株式市場は、日経平均株価が3日ぶりに反落して取引を終えました。同日の東京外国為替市場で円相場が午前に一時、1ドル=155円台前半まで急上昇するなど急激に円高が進んだことが嫌気され、自動車や電気機器などの輸出関連銘柄を中心に売りが優勢となりました。

一方で、決算発表がピークを迎えるなか、好調な業績を発表した企業や、円高が追い風となる銘柄には買いが入りました。さらに8月に入り、個人投資家の間では「8月末の株主優待権利獲得」が意識されるタイミングです。8月は小売りや外食をはじめ、実生活で役立つ優待銘柄が多くそろう時期。相次ぐ値上げが続くなか、賢く優待を活用して家計防衛を図ろうとする動きも強まっています。

こうした市場全体の動きの中で、国内需要に強みを持つ銘柄として注目されているのが「U-NEXT HOLDINGS(9418)」です。

同日の株価終値は前営業日比11円高(+0.64%)と、全体相場が下落するなかで3日ぶりに反発し、1,722円で取引を終了しました。3日の終値ベースでの配当利回りは0.99%、PER(会社予想)は16.79倍、PBR(実績)は2.90倍となっています。

本記事では、7月13日に発表された同社の最新決算と併せて、ビジネスモデルの強みや家計に嬉しい株主優待の内容について紹介します。

1. この記事を読むとわかる3つのポイント

  • 100株から受けられる株主優待の内容と、権利が確定する8月末に向けたスケジュール
  • U-NEXT HOLDINGSの2026年8月期第3四半期(9カ月累計)は、売上高・営業利益がともに過去最高を更新
  •  TBSホールディングスとの資本業務提携など、事業再編の動き

2. 3Q累計決算のハイライト、売上高・営業利益がともに過去最高を更新

U-NEXT HOLDINGSが2026年7月13日に発表した2026年8月期第3四半期(2025年9月1日〜2026年5月31日)の連結累計決算は、次の内容となりました。

  • 売上高:3,323億2,000万円(前年同期比+17.2%)
  • 営業利益:252億3,300万円(同+4.2%)
  • 経常利益:237億2,800万円(同▲0.9%)
  • 四半期純利益:129億1,900万円(同▲4.8%)

会社が公表している2026年8月期の通期予想(売上高4,240億円、営業利益335億円)に対する進捗率は、売上高で78%、営業利益で75%となりました。1年のうち9カ月が経過した時点なので、単純計算では75%程度が一つの目安になりますが、この水準を上回るか、ほぼ沿う形で進んでおり、順調な決算といえそうです。

一方で、経常利益・純利益はわずかに前年同期を下回りました。この理由について同社は、前期にあった一時的な収益の反動と、支払利息・為替差損の増加によるものと説明しています。

2.1 なぜ売上ほど利益が伸びなかったのか

売上高が17%増えたのに対し、営業利益の伸びは4%にとどまりました。この背景には、比較対象となる前年に「一時的な追い風」があったことが関係しています。

具体的には、①前期にあった紙幣の切り替え(改刷)に伴う店舗用の自動精算機の入れ替え需要という一時的な利益(約16億円)が今期は無くなったこと、②中東情勢の影響で電力の仕入れコストが上がり、電力販売事業の採算が悪化したこと、の2つが主な理由です。

同社はこの2つを「一時的なもの」として除いた場合の営業利益を試算しており、それによると実質的な営業利益は前年同期比で20%の高い伸びとなっています。特殊な要因を除けば、事業そのものの成長ペースはむしろ加速しているとみることができそうです。

3. 4つの事業と、それぞれの進捗

U-NEXT HOLDINGSは大きく4つの事業を持っています。それぞれの3Q累計の前年同期比は次の通りです。

  • コンテンツ配信(動画配信サービス「U-NEXT」など):売上高1,076億2,300万円(+13%)、営業利益90億700万円(+16%)
  • 店舗・施設ソリューション(飲食店向けのPOSレジ・カラオケ機器・自動精算機など):売上高767億5,400万円(+5%)、営業利益130億5,900万円(▲2%)
  • 通信・エネルギー(法人向け通信回線や電力販売):売上高1,379億3,900万円(+22%)、営業利益86億4,400万円(▲1%)
  • 金融・不動産・グローバル(キャッシュレス決済や家賃保証など):売上高165億2,300万円(+106%)、営業利益17億5,800万円(+44%)

コンテンツ配信は、動画配信の課金ユーザー数が前年同期比49万人増の522万人となり、着実に会員数を伸ばしたことが増収増益につながりました。金融・不動産・グローバルは、今期から新しく連結子会社となった決済関連の会社の貢献もあり、売上高が2倍以上に伸びています。一方、店舗・施設ソリューションと通信・エネルギーは、前述した一時的な要因の反動で営業利益が伸び悩みました。

4. 同社の強み:なぜ稼ぐ力を保てているのか

同社の特徴は、動画配信という消費者向けの事業と、店舗や法人を相手にする複数の事業を組み合わせている点にあります。一つの事業の調子が悪くても、他の事業でカバーできる分散型の経営スタイルといえそうです。

同社は近年、カラオケ機器大手の株式会社エクシングやアニメ制作会社GoHandsなどの買収を積極的に行っており、これに伴う借入や社債の増加で自己資本に対する負債の割合がやや高まっている点は注視していきたいところです。

4.1 100株から受けられる株主優待も

同社は100株保有の株主から利用できる株主優待も用意しています。動画配信サービス「U-NEXT」の利用料無料優待とポイントがもらえる内容で、権利が確定するのは毎年2月末日と8月末日の年2回です。直近では2026年8月27日が権利付き最終日(この日までに株を購入すると優待がもらえる日)となっています。