ゲーム大手のカプコン(9697)の株価が、2026年7月29日に前日比でおよそ2割高となり、大きく水準を切り上げました。前日夕に発表された2027年3月期第1四半期決算が、市場の想定を上回る内容だったと受け止められたようです。直近1カ月はおおむね3,000円台で推移していただけに、決算を境にした変化が際立ちます。本稿では株価とバリュエーション、そして決算の中身を照らし合わせて読み解きます。
※本記事中の株価は、過去の株式分割の影響を調整した値を使用しています。
それでは早速見ていきましょう。
決算を境に節目を切り上げた2026年7月末の株価
直近約1カ月の株価は、7月初めの3,019円を起点に、緩やかに水準を切り上げてきました。7月28日の終値は3,529円でしたが、決算発表を挟んだ翌7月29日には終値4,229円まで上昇しています。
この日の出来高は普段の数倍に膨らみました。過去約1カ月の中では7月初めが最も低く、7月29日が最も高い水準にあたります。株価上昇を受け、直近時点のPERは30倍台、PBRは6倍台まで切り上がっています。
数字の伸びに評価が素直に反応した格好ですが、その裏づけとなった決算の中身を次に見ていきます。
第1四半期で通期計画の半分に迫った利益
第1四半期の売上高は704億円で前年同期比54.7%増、営業利益は411億円で同66.9%増、当期純利益は292億円で同69.2%増と、いずれも大幅な伸びとなりました。四半期単独の営業利益率は5割を超える高い水準です。
注目したいのは、会社が示す通期計画との関係です。通期の営業利益予想は830億円(前期比10.2%増)ですが、第1四半期だけで約半分に達しています。
通常、四半期を均等に積み上げるなら4分の1が目安となるため、進捗は明らかに先行しています。市場はこの計画と実績のギャップを前向きに受け止めた可能性が高いと考えられます。
